令和5年度(後期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.51は、交流電化区間における電車線路の標準構造において、図に示す部材アとイの名称の組合せとして、適当なものを選ぶ問題です。
この問題は、電車線を吊る線と、絶縁して支える部品を見分けられるかを問うものです。引っかけの核心は、名前の似た別の電線と、形の違うがいしを混ぜている点にあります。
※ 問題の図そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢3(ア:ちょう架線、イ:長幹がいし)
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| 選択肢 | ア | イ | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 負き電線 | 懸垂がいし | 不適当 | 両方とも違う |
| 2 | 負き電線 | 長幹がいし | 不適当 | アが違う。負き電線は電流を変電所へ戻す線 |
| 3 | ちょう架線 | 長幹がいし | 適当 | ハンガでトロリ線を吊る線と、棒状のがいし |
| 4 | ちょう架線 | 懸垂がいし | 不適当 | イが違う。懸垂がいしは皿を連ねた形 |
適当なのは選択肢3です。
アはハンガが下がっている線です。図でハンガの指す先を上へたどると、この線に行き当たります。
電車線の吊られ方
ちょう架線(いちばん上)
↓ ハンガで吊る
トロリ線(パンタグラフが触れる線)
↓
ちょう架線が高さをそろえるので、トロリ線がたるまない
選択肢の負き電線は、電流を変電所へ返すための線で、吊る役目はありません。交流電化のBT・AT方式で使われます。
イは支持物と導体の間に入るがいしです。がいしは形で名前が分かれます。
| がいし | 形 | 特徴 |
|---|---|---|
| 長幹がいし | 1本の棒状 | 継ぎ目が無く、汚れが雨で流れやすい |
| 懸垂がいし | 皿を連ねた形 | 個数を変えて電圧に合わせられる |
長幹がいしが電車線路で使われるのは、列車が起こす振動と風にさらされ続ける場所だからです。
長幹がいしが向く理由
1本の棒でできている
↓
連結部が無いので振動でゆるまない
↓
表面がなだらかで汚れがたまりにくい
↓
雨で洗われ、汚損による絶縁低下が起こりにくい
図にある可動ブラケットは、電車線を横から支える腕です。温度でトロリ線が伸び縮みしても、腕が首を振って追従します。
ちょう架線の役目は何か。
ハンガでトロリ線を吊り、高さをそろえることです。トロリ線がたるまず、高速でも安定して集電できます。
電車線路で長幹がいしが使われるのはなぜか。
1本の棒状で連結部が無く、列車の振動でゆるみにくいためです。表面がなだらかで汚れがたまりにくく、雨で洗われます。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月