令和5年度(後期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.52は、建築物等に設ける防犯設備に関する記述として、最も不適当なものを選ぶ問題です。
この問題は、パッシブという語が受け身を表すことを分かっているかを問うものです。引っかけの核心は、自分から出さない検知器に「放出して」と書いている点にあります。
パッシブセンサは、人体から出ている熱線を受け取るだけです。
正解:選択肢3
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 適当 | 動かない建具枠にリードスイッチ、動く扉にマグネットを付ける |
| 2 | 適当 | 窓際に張った赤外線が遮られたことで侵入を知る |
| 3 | 不適当 | パッシブは放出しない。人体から出る熱線を受けて検知する |
| 4 | 適当 | ライトを点けて相手にあきらめさせる |
最も不適当なのは選択肢3です。
検知器は、自分から何かを出すか出さないかで2つに分かれます。
| 方式 | 自分から出すか | 何で検知するか |
|---|---|---|
| パッシブ(受動) | 出さない | 人体が出す赤外線(熱線)の変化を受ける |
| アクティブ(能動) | 出す | 出した赤外線や電波が遮られる・戻り方が変わる |
選択肢2の赤外線遮断検知器が、アクティブ方式のほうです。送光器から受光器へ赤外線を送り、遮られたら知らせます。
パッシブセンサが人を見つけるまで
人の体は常に赤外線を出している(体温があるため)
↓
センサは視野をいくつかの区画に分けて見ている
↓
人が動くと、区画をまたいで受ける熱の量が変わる
↓
その変化を捕まえて侵入と判断する
動かない熱源には反応しません。止まっている人は検知しにくいという性質も、ここから来ます。
選択肢1のドアスイッチは、取り付ける向きに決まりがあります。
リードスイッチとマグネットの分け方
リードスイッチ=配線が要る側
↓ 配線できるのは動かない建具枠
マグネット=配線の要らない側
↓ 動く扉に付ける
↓
扉が開いて磁石が離れると、接点が切れて知らせる
逆にすると、扉が動くたびに電線が引っぱられて断線します。
選択肢4のセンサライトは、検知して知らせるものではなく相手にやめさせるための設備です。防犯設備には、見つける・威嚇する・記録するといった役割の違いがあります。
パッシブセンサは何を検知しているか。
人体から出ている赤外線(熱線)です。人が動くと視野の区画をまたいで受ける熱の量が変わり、その変化で侵入と判断します。
ドアスイッチのマグネット部を扉側に付けるのはなぜか。
マグネットは配線が要らないためです。配線の要るリードスイッチを動く扉に付けると、開閉のたびに電線が引っぱられて断線します。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月