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令和4年度(前期)2級電気工事施工管理技士 No.14を解説、継電器では雷に間に合わない

令和4年度(前期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.14は、屋外変電所の雷害対策に関する記述として、最も不適当なものを選ぶ問題です。

この問題のポイント

この問題は、雷から守る方法が2つしかないことを分かっているかを問うものです。落ちてくる前に受け止めるか、入ってきた電圧を逃がすかです。

継電器は事故を見つけて切る装置で、守る装置ではありません。

正解:選択肢1(過電圧継電器を設置する)

> この論点をやさしく解説:屋外変電所の雷害対策とは?避雷器の接地・設置箇所・架空地線を整理

> この論点をやさしく解説:架空地線とは?遮へい角の意味と3つの効果を整理

> この論点をやさしく解説:接地工事の種別とは?A種・B種・C種・D種を施す箇所を整理

各選択肢の正誤

選択肢 内容 解説
1 過電圧継電器を設置する 不適当。雷サージには間に合わない
2 屋外鉄構の上部に架空地線を設ける 適当。直撃を受け止める
3 避雷器の接地はA種接地工事 適当
4 避雷器を電路の引込口・引出口に設ける 適当

最も不適当なのは選択肢1です。

選択肢1のポイント(ここが答え)

引っかけの核心は、雷が過電圧を起こすのは事実で、名前に「過電圧」と入っているところです。言葉だけを見れば結びつきます。

雷害対策は2種類しかありません。

対策 何をするか 使うもの
入れない 直撃を先に受け止める 架空地線、避雷針
逃がす 入ってきた電圧を大地へ流す 避雷器

過電圧継電器は系統の電圧が決めた値を超えたことを検出して、遮断器へ切れと指令を出す装置です。発電機の界磁が暴れたときなど、ゆっくり続く電圧上昇を捉えます。

ところが雷のサージはマイクロ秒の単位で通り過ぎます。継電器が検出して遮断器が動く前に、機器の絶縁は壊れています。切っても手遅れなので、対策になりません

避雷器はこれとまったく違う仕組みです。ふだんは電気を通しませんが、高い電圧がかかった瞬間だけ導通して電流を大地へ逃がします。サージが去れば自分で元に戻り、続けて流れる電流を切ります。指令も判断も要らないので速く働きます。

選択肢2の架空地線は、鉄構の上に張った線で先に雷を受け止めます。守りたい設備の上に傘をかける形です。

選択肢3のA種接地工事は、避雷器に義務づけられた接地の種類です。接地抵抗は10Ω以下で、逃がした電流をすばやく大地へ流すために低く抑えます。

覚え方

  • 雷害対策は受け止める(架空地線)か逃がす(避雷器)かの2つ
  • 継電器は見つけて切る装置。マイクロ秒のサージには間に合わない
  • 避雷器の接地はA種で10Ω以下

理解度チェック

Q.

過電圧継電器が雷害対策にならないのはなぜか。

雷サージはマイクロ秒で通り過ぎるため、検出して遮断器が動く前に絶縁が壊れるからです。継電器は見つけて切る装置で、守る装置ではありません。

Q.

避雷器はどう働くか。

ふだんは電気を通しませんが、高い電圧がかかった瞬間だけ導通して電流を大地へ逃がします。サージが去れば自分で元に戻ります。

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参考資料

  • 一般財団法人 建設業振興基金「令和4年度 2級電気工事施工管理技術検定 第一次検定(前期)問題」「同 正答肢」
  • 経済産業省「電気設備の技術基準の解釈」第17条(接地工事の種類及び施設方法)、第37条(避雷器等の施設)
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