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令和4年度(後期)2級電気工事施工管理技士 No.30を解説、ハンガは吊る金具

令和4年度(後期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.30は、架空式の電車線路に関する記述として最も不適当なものを選ぶ問題です。

この問題のポイント

この問題は、ハンガが機械的に吊るための金具であることを分かっているかを問うものです。電気的に接続する役目は別の部品が持っています

問題文は「吊る」を「電気的に接続する」に置き換えています。

正解:選択肢2

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各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 適当 トロリ線は円形溝付きの断面が広く使われる
2 不適当 ハンガは吊るための金具。電気的接続が目的ではない
3 適当 交流き電区間は電流が小さく温度上昇が小さい
4 適当 押し上げ圧力が大きく、すり板が硬いほど摩耗が大きい

不適当なのは選択肢2です。

選択肢2のポイント(ここが答え)

架空の電車線は、上から順に3つの線でできています。

 ちょう架線(電車線を吊る鋼より線)
  ↓ ハンガ/ドロッパでつなぐ
 トロリ線(パンタグラフがすり合う線)

トロリ線をそのまま張ると自重で垂れ下がります。上にちょう架線を張り、そこから短い金具でトロリ線を吊ることで、高さを一定に保ちます。この吊る金具がハンガです。

ハンガの役目は機械的に支えて高さを保つことです。電気を流すために付けるものではありません。

電気的な接続は別の部品が受け持ちます。ちょう架線とトロリ線を電気的につなぐには、より線でできたコネクタや導電性のドロッパを使います。こちらを入れることで、ちょう架線にも電流を分担させられます。

問題文はハンガという正しい名前に、別の部品の目的をくっつけています。

ほかの3つを見ておきます。

選択肢1のトロリ線の断面は、円形の両側に溝が入った形が広く使われています。この溝にイヤーをかみ合わせて吊るためです。下面はパンタグラフがすり合う面なので、平らなまま残します。

選択肢3の交流き電区間は、電流が小さくなります。同じ電力を送るとき、電圧が高いほど電流は小さくてすむからです。直流は1,500V程度なのに対し、交流は20,000V以上です。

電流が小さければ抵抗損も小さいので、トロリ線の温度上昇はほとんど問題になりません。直流区間では電流が大きく、温度上昇が設計の制約になります

選択肢4の機械的摩耗は、押し付ける力と硬さで決まります。押し上げ圧力が大きいほど、またすり板が硬いほど削れます。

そのためすり板にはトロリ線より軟らかい材料を使います。どちらかが減るなら、交換しやすいすり板の側を減らすという考え方です。

覚え方

  • ハンガは吊るための金具。電気的接続はコネクタやドロッパ
  • 交流き電は電圧が高く電流が小さいので温度上昇が小さい
  • すり板はトロリ線より軟らかくする。減るのはすり板の側

理解度チェック

Q.

ハンガの役目は何か。

ちょう架線からトロリ線を吊り下げ、高さを一定に保つことです。機械的に支えるための金具で、電気的接続が目的ではありません。

Q.

すり板をトロリ線より軟らかい材料にするのはなぜか。

どちらかが摩耗するなら、交換しやすいすり板の側を減らすためです。トロリ線の張り替えは大がかりな作業になります。

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参考資料

  • 一般財団法人 建設業振興基金「令和4年度 2級電気工事施工管理技術検定 第一次検定(後期)問題」「同 正答肢」
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