令和8年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.79は、建設工事の請負契約に関する問題です。この問題では、4つの記述のうち、建設業法上、定められていないものを選びます。
この問題は、請負契約をめぐって法が誰に何を課しているかを問うものです。現場代理人の通知、工程の細目を定めるときの意見聴取、不当に低い請負代金の禁止、資材の供給減少の通知の4つが並びます。
引っかけの核心は1点、元請負人が意見をきく相手は誰かです。義務があること自体は正しいので、相手のほうを見ます。
※ 問題文そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢2(定められていない記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(定められている) | 現場代理人の権限と、注文者からの意見の申出方法を注文者に通知する |
| 2 | ×(定められていない) | 意見をきく相手は下請負人。工事監理者ではない(法第24条の2) |
| 3 | ○(定められている) | 通常必要と認められる原価に満たない金額での請負契約は禁じられている |
| 4 | ○(定められている) | 資材の供給の著しい減少で工期や代金に影響が出るおそれは、契約締結までに通知する |
相手を入れ替えた選択肢2が答えです。
建設業法第二十四条の二は「元請負人は、その請け負つた建設工事を施工するために必要な工程の細目、作業方法その他元請負人において定めるべき事項を定めようとするときは、あらかじめ、下請負人の意見をきかなければならない」と定めています。見出しも「下請負人の意見の聴取」です。
この条は、元請と下請の関係を対等に近づけるための決まりです。実際に手を動かすのは下請負人なので、工程や作業方法を先に決めてしまうと無理が下へ押し付けられます。だから決める前に下請の意見をきくという形になっています。
選択肢2は、この相手を工事監理者にすり替えています。工事監理者は建築士法にもとづき、設計図書のとおり工事が行われているかを確認する立場で、元請と下請の関係を調整する役ではありません。法律の名前と役の出どころが違うと気づけば見分けられます。
元請負人が工程の細目を定めるとき、誰の意見をきくか。
下請負人です。建設業法第二十四条の二が「下請負人の意見の聴取」として定めており、定める前にきく必要があります。
資材の供給が著しく減りそうなとき、建設業者は何をするか。
工期や請負代金の額に影響を及ぼす事象が発生するおそれがあると認めるときは、請負契約を締結するまでに注文者へその旨を通知します。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月