令和8年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.63は、建設工事における工程管理に関する問題です。この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
この問題は、工程表の使い分けと、工程を詰めたときに起きることを問うものです。ガントチャート工程表、作業を速めたときの危険、資材の手配、進捗の確認時期の4つが並びます。
引っかけの核心は1点、ガントチャート工程表で遅れの影響まで分かるかです。分かることと分からないことを混ぜた記述になっています。
※ 問題文そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢1(最も不適当な記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ×(誤り) | ガントチャートで分かるのは達成度まで。遅れが全体に及ぼす影響は読めない |
| 2 | ○(正しい) | 工程を速めるほど無理な作業になり、不安全作業のリスクは高くなる |
| 3 | ○(正しい) | 資材の発注と搬入を工程に合わせ、手配ミスを防げば作業効率の低下も防げる |
| 4 | ○(正しい) | 進捗は定期的に確認し、早い時期に見直しと対応を行う |
2から4は工程管理の進め方として素直な記述で、残る選択肢1が答えです。
ガントチャート工程表は、縦に作業名、横に達成度(%)をとった表です。各作業が今どこまで進んだかは一目で読めますが、作業どうしのつながりと日程が書かれていません。
そのため、ある作業が遅れたときにその遅れが全体の工期に響くのかどうかが判断できません。前後関係を持たない表なので、遅れを吸収できる作業なのか、それとも全体を押し出す作業なのかが読めないからです。この見分けが要るときはネットワーク工程表を使います。
同じ論点は過去にも出ています。平成26年度1級No.73では「ガントチャート工程表は、全体工期に影響を与える作業がどれかがよく分かる」が誤りとされ、平成29年度1級No.71では「全体工期に影響を与える作業がどれであるかがわからない」が正しい肢として並んでいます。達成度は分かる、影響は分からない、が繰り返し問われています。
ガントチャート工程表で分かることと分からないことは何か。
各作業の現時点の達成度は分かります。作業どうしのつながりと日程が書かれていないため、どの作業の遅れが全体工期に影響するかは分かりません。
作業を速めると安全面ではどうなるか。
時間的に無理のある作業になり、不安全作業のリスクは高くなります。工期の短縮と安全は引っ張り合う関係にあります。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月