令和7年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.69は、受電室における高圧受電設備の接地や機器選定に関する問題です。この問題では、4つの記述のうち、誤っているものを選びます。
この問題は、受電室の施工で押さえる4項目(接地極・開閉装置・保有距離・母線)を横断的に問うものです。なかでも引っかけの核心は建物の鉄骨を接地極に使える抵抗値で、2Ωと10Ωを取り違えないかが分かれ目になります。
※ 問題文そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢1(誤っている記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ×(誤り) | 鉄骨をA種の接地極にできるのは2Ω以下(解釈第18条第2項)。10Ωでは使えない |
| 2 | ○(正しい) | 変圧器一次側の開閉装置として高圧交流負荷開閉器(LBS)を使用(高圧受電設備規程) |
| 3 | ○(正しい) | 対面する配電盤の点検面相互間の保有距離1.2m(同規程) |
| 4 | ○(正しい) | 高圧母線に高圧機器内配線用電線(KIP)38mm2を使用(同規程) |
選択肢1の「電気抵抗値が10Ωの建物の鉄骨」という記述が誤りで、A種の接地極に使うなら2Ω以下です。
電気設備の技術基準の解釈第18条第2項は、大地との間の電気抵抗値が2Ω以下の値を保っている建物の鉄骨その他の金属体を、非接地式高圧電路のA種接地工事などの接地極に使えると定めています。
10Ωという数字はC種接地工事の接地抵抗値(第17条第3項)で出てくるもので、鉄骨を接地極に使う条件ではありません。似た数字が別の条にあるので、条をまたいで混ざります。
なお同条第1項には、等電位ボンディングを施して共用の接地極とする場合は接地抵抗値によらないという別の道もあります。ただし問題文にその条件は書かれていません。
建物の鉄骨をA種接地工事の接地極に使うには、大地との間の電気抵抗値をいくら以下に保つ必要があるか。
2Ω以下です。電気設備の技術基準の解釈第18条第2項に定められています。10ΩはC種接地工事の接地抵抗値で、別の話です。
接地抵抗値によらずに建物の鉄骨を接地極として使えるのは、どんな場合か。
鉄骨や鉄筋の一部を地中に埋設し、等電位ボンディングを施して共用の接地極とする場合です。解釈第18条第1項に定めがあり、接触電圧を50V以下に抑える条件が付きます。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月