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令和5年度 1級電気工事施工管理技士 No.85を解説、第一種でも触れない工事がある

令和5年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.85は、電気工事士等に関する記述として「電気工事士法」上、誤っているものを選ぶ問題です。

この問題のポイント

この問題は、第一種電気工事士の作業範囲に穴があることを分かっているかを問うものです。特殊電気工事だけは、第一種でも別の資格が要ります

上位の資格がすべてを含むわけではありません。

正解:選択肢1(第一種なら特殊電気工事もできるとした記述)

> この論点をやさしく解説:第一種電気工事士は自家用のすべてをやれるのか?4つの資格の作業範囲を条文で分ける

各選択肢の正誤

選択肢 内容 解説
1 第一種は特殊電気工事の作業もできる 誤り。特種電気工事資格者が要る
2 第二種は一般用電気工作物の作業ができる 正しい
3 認定電気工事従事者は簡易電気工事の作業ができる 正しい。最大電力500kW未満の自家用のうち低圧部分
4 電気工事士は作業時に免状を携帯する 正しい

誤りは選択肢1です。

選択肢1のポイント(ここが答え)

引っかけの核心は、第一種が最上位だから下の工事は全部できるはずだと考えるところです。特殊電気工事は第一種の免状では作業できず、特種電気工事資格者の認定証が必要です。

資格 できる作業
第二種電気工事士 一般用電気工作物の電気工事
第一種電気工事士 一般用に加え、最大電力500kW未満の自家用電気工作物の電気工事。ただし特殊電気工事は除く
特種電気工事資格者 ネオン工事、非常用予備発電装置工事
認定電気工事従事者 最大電力500kW未満の自家用のうち、600V以下で使用する設備の工事(簡易電気工事)

特殊電気工事はネオン工事と非常用予備発電装置工事の2つです。どちらも扱いが特殊で、一般の電気工事とは別の知識が要るため切り出されています。

ネオンは数千Vから1万Vを超える高い電圧を扱い、非常用予備発電装置は停電時に確実に立ち上がらないと人命に関わります。だから第一種の範囲から外し、専用の認定証を要求しています。

資格の名前も紛らわしいところです。「特種」電気工事資格者で、「特殊」ではありません。工事の名前が特殊電気工事、資格の名前が特種電気工事資格者です。

選択肢3の認定電気工事従事者は、第一種の範囲のうち低圧部分だけを切り出したものです。第二種の免状を持つ人が講習などを経て認定証を受け、自家用の低圧部分を扱えるようになります。

高圧部分には手を出せません。認定電気工事従事者は600V以下で使用する設備に限られるという線が引かれています。

選択肢4の携帯は、電気工事の作業に従事するときは免状を携帯していなければならないという定めです。事務所に置いておくのでは足りず、身につけて現場に出る必要があります

覚え方

  • 第一種の範囲は500kW未満の自家用まで。ただし特殊電気工事は除く
  • 特殊電気工事はネオンと非常用予備発電装置の2つ。資格は「特種」電気工事資格者
  • 認定電気工事従事者は自家用の600V以下だけ。高圧は扱えない

理解度チェック

Q.

第一種電気工事士の免状があれば特殊電気工事の作業に従事できるか。

できません。ネオン工事と非常用予備発電装置工事は特種電気工事資格者の認定証が必要です。

Q.

認定電気工事従事者が従事できる範囲はどこまでか。

最大電力500kW未満の自家用電気工作物のうち、600V以下で使用する設備の工事です。高圧部分は扱えません。

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参考資料

  • 一般財団法人 建設業振興基金「令和5年度 1級電気工事施工管理技術検定 第一次検定問題(午後の部)」「同 正答肢」
  • 電気工事士法 第3条、第5条第2項
  • 電気工事士法施行規則 第2条の2
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