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令和5年度 1級電気工事施工管理技士 No.83を解説、一般用の裏側は2つに割れる

令和5年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.83は、電気工作物に関する記述として「電気事業法」上、誤っているものを選ぶ問題です。

この問題のポイント

この問題は、電気工作物の区分の分かれ方を分かっているかを問うものです。一般用電気工作物でないものが、すべて自家用になるわけではありません

途中にもう1段の区分が入ります。

正解:選択肢3(一般用以外はすべて自家用とした記述)

> この論点をやさしく解説:事業用電気工作物と自家用電気工作物は何が違うのか?電気事業法の区分を条文で整理

> この論点をやさしく解説:小出力発電設備とは?種類ごとの出力の上限を整理

各選択肢の正誤

選択肢 内容 解説
1 電気工作物には電線路も含まれる 正しい。発電・変電・送電・配電・電気使用のための工作物
2 船舶・車両・航空機の中の電気設備は電気工作物でない 正しい。政令で除かれている
3 一般用以外はすべて自家用 誤り。間に事業用が入る
4 小規模発電設備は一般用に含まれ得る 正しい。低圧受電の需要設備と同一構内なら含まれる

誤りは選択肢3です。

選択肢3のポイント(ここが答え)

引っかけの核心は、電気工作物を「一般用か自家用か」の2つだと思い込んでいると、そのまま正しく読めてしまうところです。実際の区分はまず一般用と事業用に分かれ、事業用がさらに2つに割れます

区分 下位の区分 中身
一般用電気工作物 低圧で受電する一般家庭・小規模店舗など
事業用電気工作物 電気事業用 電力会社の発電所・変電所・送配電線など
自家用電気工作物 高圧受電のビル・工場など、電気事業用以外のもの

条文の順序は一般用でないもの=事業用事業用のうち電気事業用でないもの=自家用という2段構えです。選択肢3は真ん中の事業用を飛ばしています。

もし「一般用以外はすべて自家用」が正しいとすると、電力会社の送電線や発電所まで自家用になってしまいます。自家用という言葉と中身が合いません。

言葉として覚えるより、電力会社の設備をどこに入れるかで確かめると間違えません。電力会社の設備は電気事業用であって、自家用ではありません。

選択肢1の電線路について、電気工作物は発電・蓄電・変電・送電・配電または電気の使用のために設置する機械、器具、ダム、水路、貯水池、電線路その他の工作物と定められています。電線路ははっきり例示されています。

選択肢2の除外は、船舶・車両・航空機に設置されるもののほか、32V未満の電気的設備などが政令で電気工作物から外されています。動くものの中は別の法律で見るという整理です。

選択肢4の小規模発電設備は、太陽電池発電や風力発電などのうち出力が小さいものです。低圧受電の需要設備と同一の構内にあれば、まとめて一般用電気工作物として扱われます

ただし出力が一定を超えると、同じ太陽電池発電でも小規模事業用電気工作物として事業用の側に入ります。区分は設備の種類ではなく規模で決まります。

覚え方

  • 区分は一般用と事業用に分かれ、事業用が電気事業用と自家用に割れるの2段
  • 迷ったら電力会社の送電線をどこに入れるかで確かめる。自家用ではない
  • 船舶・車両・航空機の中の設備は電気工作物から外れる

理解度チェック

Q.

一般用電気工作物以外はすべて自家用電気工作物か。

違います。一般用以外は事業用電気工作物で、そのうち電気事業用でないものが自家用電気工作物です。

Q.

小規模発電設備が一般用電気工作物に含まれるのはどんなときか。

低圧で受電する需要設備と同一の構内に設置されているときです。出力が一定を超えると小規模事業用電気工作物になります。

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参考資料

  • 一般財団法人 建設業振興基金「令和5年度 1級電気工事施工管理技術検定 第一次検定問題(午後の部)」「同 正答肢」
  • 電気事業法 第2条第1項第18号、第38条
  • 電気事業法施行令 第1条
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