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令和5年度 1級電気工事施工管理技士 No.82を解説、書くのは請け負う側だけ

令和5年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.82は、建設工事において施工体系図を作成する場合に表示する事項として、「建設業法」上、定められていないものを選ぶ問題です。

この問題のポイント

この問題は、施工体系図が誰を並べた図かを分かっているかを問うものです。元請から下請へつながる請負の関係を書いた図です

発注者側の人は入りません。

正解:選択肢2(発注者が置く監督員の氏名)

各選択肢の正誤

選択肢 内容 解説
1 下請負人ごとに置く主任技術者の氏名 請け負う側。定められている
2 発注者が置く監督員の氏名 発注者側。定められていない
3 一般建設業または特定建設業の別 下請負人の属性。定められている
4 監理技術者補佐を置くときはその氏名 作成建設業者側。定められている

定められていないのは選択肢2です。

選択肢2のポイント(ここが答え)

引っかけの核心は、監督員も現場に関わる人なので、現場に掲げる図に載っていてもおかしくないと感じるところです。施工体系図が示すのは工事を請け負っている側の構成だけです。

立場 誰か 施工体系図に載るか
発注者側 監督員 載らない
受注者側(元請) 監理技術者・監理技術者補佐 載る
受注者側(下請) 下請負人・その主任技術者 載る

施工体系図の目的は、この現場で誰がどの工事を請け負い、誰が技術者として置かれているかを一目で分かるようにすることです。

建設業では下請が何段にも重なることがあり、末端の作業員が自分の会社の上に誰がいるか分からなくなります。事故が起きたときに指示系統をたどれるよう、現場の見やすい場所に掲げます。

監督員は工事を発注した側から出てくる人で、請負の連なりの外にいます。だから図には入りません。

同じ形の問題は令和2年度 1級 No.82にも出ています。そちらは「下請負人が建設業者であるときは、下請負人の緊急連絡先」が定められていないもので、公表正答は3でした。

連絡先も実務では役に立つ情報ですが、法が求めている項目には入っていません。あると便利かどうかではなく、条文に書かれているかで判断します。

施工体系図に表示する主な事項は次のとおりです。

対象 表示する事項
作成建設業者 商号または名称、請け負った工事の名称・内容・工期、監理技術者の氏名、監理技術者補佐を置くときはその氏名
各下請負人 商号または名称、請け負った工事の内容・工期、主任技術者の氏名、一般建設業か特定建設業かの別

選択肢4の監理技術者補佐は、監理技術者を専任で置くべき現場を2つまで兼務できるようにする制度で導入されたものです。補佐を置く場合はその氏名も表示します。

選択肢3の一般か特定かの別は、その下請負人がさらに下へ出せる金額の範囲に関わります。特定建設業でなければ、一定額以上を下請へ出せません。

覚え方

  • 施工体系図は請け負う側だけ。発注者側の監督員は載らない
  • 目的は誰がどの工事を請け負い、誰が技術者かを一目で示すこと
  • 便利かどうかではなく、条文に書かれているかで判断する

理解度チェック

Q.

施工体系図に発注者の監督員の氏名が載らないのはなぜか。

施工体系図は元請から下請へつながる請負の関係を示す図で、監督員は発注者側の人だからです。

Q.

施工体系図を現場の見やすい場所に掲げるのはなぜか。

下請が何段にも重なると末端の作業員が指示系統を把握できなくなるためです。誰がどの工事を請け負い誰が技術者かを一目で分かるようにします。

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参考資料

  • 一般財団法人 建設業振興基金「令和5年度 1級電気工事施工管理技術検定 第一次検定問題(午後の部)」「同 正答肢」
  • 同「令和2年度 1級電気工事施工管理技術検定 学科試験問題」No.82、「同 正答肢」
  • 建設業法 第24条の8第4項、建設業法施行規則 第14条の6
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