令和5年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.81は、建設工事の請負契約の当事者が契約の締結を電磁的措置で行う場合における技術的基準として、「建設業法」上、定められていないものを選ぶ問題です。
この問題は、電子で契約するときに何を守れと言われているかを分かっているかを問うものです。求められているのは、書面にできる・改変を確認できる・本人を確認できるの3つです。
ファイルの扱いやすさは要求されていません。
正解:選択肢4(容量の異なる複数個に分割・結合できる)
| 選択肢 | 内容 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 出力して書面を作成できる | 見読性。定められている |
| 2 | 改変されていないか確認できる | 原本性。定められている |
| 3 | 相手方が本人であることを確認できる | 本人性。定められている |
| 4 | 分割したり結合したりできる | 定められていない |
定められていないのは選択肢4です。
引っかけの核心は、ファイルの扱いに関する話なので、電子データの規定として並んでいても違和感がないところです。3つの基準は紙の契約書が持っていた性質を電子でも保てるかという一点で選ばれています。
| 基準 | 紙ならどうだったか | 電子で保つ方法 |
|---|---|---|
| 書面を作成できる | そのまま読める | 印刷して読める形式にする |
| 改変を確認できる | 書き換えれば跡が残る | 電子署名やタイムスタンプ |
| 本人を確認できる | 押印や署名で分かる | 電子証明書 |
紙の契約書は、読める・勝手に直せない・誰が結んだか分かるという3つを自然に備えています。電子にするなら、その3つを別の手段で満たしなさいという構成です。
ファイルを分割したり結合したりできるかどうかは、この3つのどれにも関わりません。むしろ自由に分割・結合できるほうが、改変の確認という点では不利になります。
電磁的措置そのものは、相手方の承諾があれば選べます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 前提 | 相手方の承諾を得ること |
| 代わりになるもの | 書面の相互の交付 |
| 効果 | 書面を交付したものとみなされる |
片方が勝手に電子へ切り替えることはできません。相手が電子で受け取れる環境にあるかを確かめてからという順序です。
選択肢2の改変の確認は、電子契約でいちばん問われる点です。紙なら書き換えれば筆跡や紙質で分かりますが、電子データは書き換えても見た目に跡が残りません。
だから電子署名やタイムスタンプで、その時点の内容が後から変わっていないことを示せるようにします。
選択肢3の本人確認も同じ考え方です。押印の代わりに電子証明書を使い、その署名が確かにその会社のものだと第三者が確かめられるようにします。
電磁的措置の技術的基準として定められている3つは何か。
出力して書面を作成できること、記録された契約事項が改変されていないかを確認できること、相手方が本人であることを確認できることです。
電磁的措置を選ぶための前提は何か。
相手方の承諾を得ることです。片方が勝手に書面の交付を電子へ切り替えることはできません。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月