令和5年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.64は、着工時の施工計画を作成する際の検討事項として、最も重要度の低いものを選ぶ問題です。
この問題は、着工時に決めておかないと後で困ることかで並べ替えられるかを問うものです。詳細な納まりは、施工図や施工要領書の段階で詰めます。
着工時に決めるのは、後から変えにくいことです。
正解:選択肢4(関連業者と詳細な納まりを検討する)
| 選択肢 | 内容 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 防火区画の確認 | 貫通処理や経路に関わる。重要 |
| 2 | 塩害などの環境条件の確認 | 機器や材料の選定に関わる。重要 |
| 3 | 新工法や特殊な工法の調査 | 工期や費用に関わる。重要 |
| 4 | 関連業者と詳細な納まりを検討 | 後の段階の作業。重要度が低い |
最も重要度が低いのは選択肢4です。
引っかけの核心は、詳細な納まりの検討が工事に必要な作業であることは間違いないので、不要だとは言えないところです。問われているのは着工時にやることかどうかです。
施工計画は、工事全体の進め方を決める段階です。
| 段階 | 決めること | 粗さ |
|---|---|---|
| 着工時の施工計画 | 工法・工程・体制・安全 | 全体の骨組み |
| 施工図・施工要領書 | 寸法・経路・取付け位置 | 細部 |
納まりの検討は、配管や配線が他の設備とぶつからないかを詰める作業です。空調のダクトや給排水の配管と場所を取り合うので、関連業者と調整します。
ただしこれは、建物の形が固まり、他業種の図面が出そろってからでないと進みません。着工時にはまだ材料がそろっていないのです。
一方、選択肢1〜3は着工時に決めておかないと後戻りになるものです。
| 検討事項 | 後回しにするとどうなるか |
|---|---|
| 防火区画 | 貫通部の処理を忘れると、施工後に壁を壊してやり直す |
| 環境条件(塩害など) | 材料の選定を誤ると、発注し直しになる |
| 新工法・特殊工法 | 採用の可否で工期と費用が変わる。後から変えられない |
防火区画は、壁や床を貫通するときに定められた処理が要ります。区画の位置を把握していないと、貫通してよい場所とそうでない場所の区別がつきません。
塩害のような環境条件は、機器の仕様に直結します。海の近くなら耐塩仕様の機器を選ぶ必要があり、納期も変わります。着工後に気づくと手配が間に合いません。
新工法の調査も、採用するかどうかで工程表そのものが変わります。着工してから工法を変えるのは現実的ではありません。
詳細な納まりの検討が着工時に向かないのはなぜか。
他業種の図面がそろわないと調整できないためです。着工時は工法や工程など全体の骨組みを決める段階です。
着工時に環境条件を確認するのはなぜか。
塩害などがあると耐塩仕様の機器を選ぶ必要があり、納期も変わるためです。着工後に気づくと手配が間に合いません。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月