令和5年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.63は、示された記述に該当する図等の名称として、適当なものを選ぶ問題です。応用能力問題なので選択肢が5つあります。
この問題は、棒グラフと折れ線グラフが1つの図に同居しているかで見分けられるかを問うものです。2種類のグラフを重ねているのはパレート図だけです。
累積の折れ線が決め手になります。
正解:選択肢5(パレート図)
| 記述 | そこから分かること |
|---|---|
| 原因別に分類 | 横軸が原因の項目 |
| 大きい順に左から並べて棒グラフ | 並べ替えてある。データ順ではない |
| 順次累積した折れ線グラフ | 棒と折れ線が同居している |
引っかけの核心は、ヒストグラムも棒状のグラフなので、棒という言葉だけでは絞り込めないところです。決め手は累積の折れ線が加わっていることです。
| 図の名称 | 見た目 | 分かること |
|---|---|---|
| パレート図 | 棒+累積の折れ線 | どの原因を直せば効果が大きいか |
| ヒストグラム | 柱状のグラフ | データのばらつきの状態 |
| 管理図 | 折れ線+管理限界線 | 工程が安定しているか |
| 特性要因図 | 魚の骨のような枝分かれ | 結果と原因の系統的な関係 |
| レーダーチャート | 放射状の軸を結んだ多角形 | 複数の項目のバランス |
ヒストグラムとパレート図は、どちらも棒が並びます。違いは横軸が何かです。
| 図 | 横軸 | 並び順 |
|---|---|---|
| パレート図 | 原因の項目 | 件数の多い順に並べ替える |
| ヒストグラム | 測定値の区間 | 値の小さい順。並べ替えない |
パレート図の狙いは、数多くある原因のうち、どれを直せばいちばん効くかを見つけることです。件数の多い順に並べれば、左側の数項目で全体の大半を占めていることが見えます。
累積の折れ線があると、左から何項目まで直せば全体の何%が改善するかが読み取れます。上位2〜3項目で8割に届くことが多く、そこに手を集中させます。
この記述は3つの年度でも同じ形で出ています。
| 出題 | 公表正答 |
|---|---|
| 平成26年度 1級 No.75 | 2(パレート図) |
| 平成29年度 1級 No.75 | 3(パレート図) |
| 令和元年度 1級 No.75 | 1(パレート図) |
選択肢の並び順は毎回変わりますが、ほぼ同じ文で3年度ともパレート図が正答になっています。
選択肢3の管理図は、時間の流れに沿って測定値を打点し、上下に管理限界線を引いた図です。点が限界線を外れたり偏ったりしたら、工程に異常があると判断します。
選択肢4の特性要因図は、1つの結果に対して原因を枝分かれさせて書き出した図です。形から魚の骨とも呼ばれます。原因を洗い出す段階で使い、数字は入りません。
パレート図とヒストグラムはどう見分けるか。
横軸で見分けます。パレート図は原因の項目を件数の多い順に並べ替え、累積の折れ線が加わります。ヒストグラムは測定値の区間を小さい順に並べます。
パレート図に累積の折れ線を入れるのはなぜか。
左から何項目まで直せば全体の何%が改善するかを読み取るためです。上位の数項目に手を集中させる判断ができます。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月