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令和5年度 1級電気工事施工管理技士 No.12を解説、風力は出力を選べない

令和5年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.12は、電力系統に接続する電源に関する記述として、最も不適当なものを選ぶ問題です。

この問題のポイント

この問題は、出力を人が決められる電源はどれかを分かっているかを問うものです。風力は風任せなので、出力調整ができません

ピーク供給力になれるのは、出力を自由に増減できる電源だけです。

正解:選択肢3(風力発電は出力調整が容易でピーク供給力)

各選択肢の正誤

選択肢 内容 解説
1 流込式水力はベース供給力 川の流れをそのまま使う。適当
2 揚水式水力はピーク供給力 起動が速く負荷追従性が高い。適当
3 風力はピーク供給力 出力調整ができない。不適当
4 原子力はベース供給力 一定出力の連続運転。適当

不適当なのは選択肢3です。

選択肢3のポイント(ここが答え)

引っかけの核心は、選択肢2で揚水式が「負荷追従性に優れている」と正しく書かれているので、同じ言い回しの選択肢3も正しく見えるところです。この2つの違いは動かす力を人が用意できるかどうかです。

揚水式は、夜間に余った電力でポンプを回して水を上池にくみ上げます。水をためておけるので、必要なときに落として発電できます

風力は、燃料にあたるものが風です。風は貯められないし、強さも選べません。だから需要に合わせて出力を上げることができません。

区分 電源 性格
ベース供給力 原子力・流込式水力・石炭火力・地熱 一定の出力で回し続ける。起動停止に時間がかかる
ミドル供給力 LNG火力・石油火力 昼夜の変化に合わせて上下させる
ピーク供給力 揚水式水力・貯水池式水力・ガスタービン 短時間で起動でき、需要の山に合わせる

風力と太陽光は、この3つのどれにも入りません。出力が自然条件で決まる電源として別に扱います。

選択肢1の流込式は、貯める設備を持たず、川に流れてくる水をそのまま使う方式です。水量を選べないので調整には向きませんが、流れは止まらないので一定の出力を出し続けられます。

水力の方式 貯める設備 担当
流込式 なし ベース
調整池式 小さい池 1日から1週間の変動に対応
貯水池式 大きいダム 季節をまたいだ調整
揚水式 上池と下池 ピーク

選択肢4の原子力は、出力を細かく上下させる運転に向きません。燃料費が安く、止めずに回し続けるのが経済的なので、ベース供給力として使います。

覚え方

  • ピークになれるのは、燃料を貯めておける電源だけ
  • 揚水式は夜にくみ上げて昼に落とす。だからピーク
  • 風力と太陽光は自然条件しだいで、ベースにもピークにも入らない

理解度チェック

Q.

風力発電がピーク供給力になれないのはなぜか。

出力が風の強さで決まり、需要に合わせて増減できないためです。風は貯めておくこともできません。

Q.

流込式水力がベース供給力に分類されるのはなぜか。

貯める設備を持たず流れてくる水をそのまま使うので、出力調整はできない一方、一定の出力を出し続けられるためです。

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参考資料

  • 一般財団法人 建設業振興基金「令和5年度 1級電気工事施工管理技術検定 第一次検定問題(午前の部)」「同 正答肢」
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