令和4年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.24は、地中配電線路に用いる3心ケーブルにおいて、導体1条当たりの静電容量C[μF]を表す式を選ぶ問題です。Cs[μF]は導体と金属シース間、Cm[μF]は導体相互間の静電容量とされています。
この問題は、導体相互間の静電容量に何倍が付くかを分かっているかを問うものです。導体どうしをつなぐCmは3倍になります。
シースとの間のCsはそのままです。
正解:選択肢4(C = Cs + 3Cm)
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| 選択肢 | 式 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | Cs + Cm/3 | Cmを3で割っている。倍率が逆 |
| 2 | Cs/3 + Cm | 3が付く相手が違う |
| 3 | 3Cs + Cm | 3が付く相手が違う |
| 4 | Cs + 3Cm | 正しい |
正しいのは選択肢4です。
図では2種類のコンデンサがつながっています。各導体からシースへ向かうCsと、導体どうしを結ぶCmです。
手順1|つなぎ方を見る
Csは各導体から大地(シース)へ 3つ。Y結線と同じ形。
Cmは導体どうしを結ぶ 3つ。Δ結線と同じ形。
手順2|Δ結線をY結線に直す
Δ→Y変換では、静電容量は3倍になる(インピーダンスが1/3になるため)。
Cm(Δ)→ 3Cm(Y)
手順3|足す
同じY結線どうしなので、そのまま並列に足せる。
C = Cs + 3Cm [μF]
作用静電容量とは、1本の導体が中性点に対して持っているとみなせる静電容量です。充電電流の計算に使うので、この形にそろえます。
3倍になる理由は、Δ結線をY結線に置き換えるとインピーダンスが3分の1になることから来ます。静電容量はインピーダンスの逆数に比例するので、3倍です。
| 静電容量 | つなぎ方 | 作用静電容量への効き方 |
|---|---|---|
| Cs(導体とシース間) | Y結線と同じ | そのまま1倍 |
| Cm(導体相互間) | Δ結線と同じ | 3倍 |
単心ケーブルを3本並べた場合は、導体どうしが離れているのでCmはほぼ0になります。3心ケーブルは1本の中に3本が入っているので、導体相互間の容量が無視できません。
この静電容量は充電電流を生みます。Ic = 2πfCE で、Eは相電圧です。ケーブルが長いほどCが大きくなり、充電電流も増えます。
充電電流が大きいと、負荷をつないでいなくても電流が流れ、送れる電力が目減りします。地中送電線の長さに限界があるのはこのためです。
導体相互間の静電容量Cmが3倍になるのはなぜか。
導体どうしを結ぶΔ結線の形になっているためです。Y結線に直すとインピーダンスが3分の1になり、静電容量は3倍になります。
単心ケーブルを3本並べた場合、Cmはどうなるか。
導体どうしが離れているのでほぼ0になります。3心ケーブルは1本の中に3本が入っているため無視できません。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月