令和4年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.4は、最大目盛50mAの永久磁石可動コイル形電流計に0.1Ωの分流器Rsを接続したとき、1Aまで測定可能になったとして、電流計の内部抵抗Ra[Ω]を求める問題です。
この問題は、並列につないだ2つに同じ電圧がかかることを使えるかを問うものです。分流器に流れるのは、全体から電流計の分を引いた残りです。
1Aがまるごと分流器を通るわけではありません。
正解:選択肢3(1.9Ω)
| 選択肢 | 値 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 0.1Ω | 分流器と同じ値。電流が半々に分かれ、倍率は2倍にしかならない |
| 2 | 0.5Ω | 抵抗の比が5対1。倍率6倍で、1Aまで測れない |
| 3 | 1.9Ω | 正しい。0.1×0.95÷0.05 |
| 4 | 10Ω | 抵抗の比が100対1。倍率101倍で、行きすぎている |
正しいのは選択肢3です。
電流計と分流器は並列につながっているので、両方にかかる電圧が等しいという式が立ちます。
手順1|それぞれに流れる電流を出す
電流計 Ia = 50 mA = 0.05 A
分流器 Is = 1 − 0.05 = 0.95 A
手順2|電圧が等しいという式を書く
Ra Ia = Rs Is
Ra × 0.05 = 0.1 × 0.95 = 0.095
手順3|Raについて解く
Ra = 0.095 / 0.05 = 1.9 Ω
分流器の倍率で解いても同じです。倍率 m = 1A ÷ 0.05A = 20倍で、m = 1 + Ra/Rs に入れると 20 = 1 + Ra/0.1 となり、Ra = 1.9Ωです。
同じ型が令和7年度 1級 No.4(公表正答2)に出ています。そちらは最大目盛100mA、分流器0.1Ω、500mAまでで、Ra × 0.1 = 0.1 × 0.4 から0.4Ωでした。
| 出題 | 条件 | 内部抵抗 |
|---|---|---|
| 令和4年度 1級 No.4 | 50mA・0.1Ω・1Aまで | 0.1×0.95÷0.05 = 1.9Ω |
| 令和7年度 1級 No.4 | 100mA・0.1Ω・500mAまで | 0.1×0.4÷0.1 = 0.4Ω |
分流器は電流計と並列に入れて、大きい電流を横に逃がす抵抗です。倍率を大きくしたいほど、分流器の抵抗を小さくします。
倍率と抵抗の関係は覚えるより、並列だから電圧が等しいという一点から毎回組み立てるほうが確実です。式を取り違える余地がなくなります。
最後に検算します。Ra=1.9Ω、Rs=0.1Ωなら、抵抗の比が19対1なので電流の比は1対19になります。1Aを1対19に分ければ0.05Aと0.95Aで、電流計の最大目盛と合います。
最大目盛50mAの電流計で1Aを測るとき、分流器に流れる電流はいくらか。
0.95Aです。全体の1Aから電流計に流れる0.05Aを引いた残りが分流器を通ります。
分流器の倍率を大きくするには、分流器の抵抗をどうするか。
小さくします。倍率は m = 1 + Ra/Rs なので、Rsが小さいほど倍率が大きくなります。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月