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令和4年度(後期)2級土木施工管理技士 No.11を解説、土留め工

令和4年度(2022年)2級土木施工管理技術検定 第一次検定(後期)No.11は、土留め工に関する問題です。4つの記述のうち、最も適当でないものを1つ選びます。

この問題のポイント

掘削底面の破壊現象は、粘土か砂かで名前が分かれます。

問われるのは、パイピングがどの現象から進むかです。

引っかけは、砂の現象の説明に粘土の現象の名前を差し込む形で作られています。

※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢4(最も適当でない記述)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
⑴ アンカー式土留め工法は、引張材を用いる工法である○(正しい)背面地盤に定着させたアンカーの引張力で支える
⑵ 切梁式土留め工法には、中間杭や火打梁を用いるものがある○(正しい)切梁を中間で支える杭と、隅部を補強する梁
⑶ ボイリングとは、砂質地盤で地下水位以下を掘削した時に、砂が吹き上がる現象である○(正しい)上向きの浸透水圧で砂が沸き上がる
⑷ パイピングとは、砂質土の弱いところを通ってヒービングがパイプ状に生じる現象である×(誤り)パイプ状に生じるのはボイリング。ヒービングは軟弱粘土で掘削底面が盛り上がる別の現象

選択肢4のポイント(ここが誤り)

パイピングは、砂質地盤の中の弱い部分に水が集中して流れ、パイプのような水みちができる現象です。

もとになるのは、上向きの浸透水圧で砂が沸き上がるボイリングです。

パイピングはボイリングがパイプ状に進行する現象で、「ヒービングがパイプ状に生じる」とする⑷は現象名が違います

ヒービングは軟弱な粘土質地盤で掘削底面が盛り上がる現象で、砂質土の話ではありません。

⑴のアンカー式、⑵の切梁式、⑶のボイリングは、いずれも正しい記述です。

掘削底面の破壊現象

掘削底面で起きる現象を、地盤の種類で分けると次のとおりです。

現象地盤起きること
ヒービング軟弱な粘土質地盤背面土の重さで掘削底面が盛り上がる
ボイリング砂質地盤上向きの浸透水圧で砂が吹き上がる
パイピング砂質地盤ボイリングが弱い部分でパイプ状に進行する
盤ぶくれ粘土層の下に被圧帯水層被圧水の圧力で掘削底面が持ち上がる

粘土がヒービングと盤ぶくれ、砂がボイリングとパイピングと分かれます。

覚え方

  • パイピングはボイリングがパイプ状に進行する現象。ヒービングではない
  • ヒービング=軟弱粘土で掘削底面が盛り上がる
  • ボイリング=砂質地盤で砂が吹き上がる
  • 粘土はヒービング・盤ぶくれ、砂はボイリング・パイピング

理解度チェック

問題:パイピングとは、砂質土の弱いところを通ってヒービングがパイプ状に生じる現象である。

〇か×か。

答え:×

パイプ状に生じるのはボイリングです。

問題:切梁式土留め工法には、中間杭や火打梁を用いるものがある。

〇か×か。

答え:

切梁を中間で支える杭と、隅部を補強する梁です。

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出典・参考資料

  • 一般財団法人 全国建設研修センター「令和4年度 2級土木施工管理技術検定 第一次検定(後期・種別:土木) 問題・正答肢」
  • 土留め工と掘削底面の破壊現象:道路土工要綱(日本道路協会)

※ 問題文は転載していません。現象の定義は標準的な内容で、最新の要綱で確認してください。

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