けんせつる
アスファルト舗装とコンクリート舗装、どう違うの?
たわみ性と剛性って、どっちがどっち?
この記事の要点
アスファルト舗装は荷重でたわんで支えるたわみ性舗装、コンクリート舗装は固い版の曲げで支える剛性舗装です。
支え方が違うため、初期費用・養生・耐久性も変わります。違いを表で並べ、過去問での問われ方まで押さえます。
道路の舗装には、大きくアスファルト舗装とコンクリート舗装があります。荷重の支え方が根本的に違い、それが費用や工期の違いにつながります。
アスファルト舗装はたわんで荷重を支えるたわみ性舗装、コンクリート舗装は固い版の曲げで支える剛性舗装です。
たわみ性は荷重で少し変形して下に伝え、剛性は版そのものが曲げに耐えて荷重を広く分散します。
荷重をどう支えるかを断面で見ると、2つの違いがつかめます。
アスファルト舗装は、荷重を受けると少したわんで、下の層から路床へ荷重を伝えます。固まるのが早く、施工後すぐに交通を開放できます。初期費用が安く、傷んだ部分の補修もしやすいのが利点です。
コンクリート舗装は、固いコンクリートの版そのものが曲げに耐えて、荷重を広く分散します。版に作用する主な力は曲げの力なので、曲げ強度で品質を管理します。耐久性が高くランニングコストが低い一方、固まるまでの養生に時間がかかり、交通開放までが長く、初期費用も高くなります。
コンクリートといえば圧縮強度で管理するのが普通です。橋脚も柱も、圧縮強度で品質を確かめます。ところが舗装だけは曲げ強度で管理します。
理由は版にかかる力の向きが違うからです。
| 柱や橋脚 | 舗装の版 | |
|---|---|---|
| 力のかかり方 | 上から押しつぶされる | 板がたわんで曲がる |
| 壊れ方 | 押しつぶれる | 下面が引っ張られて割れる |
| 管理する強度 | 圧縮強度 | 曲げ強度 |
舗装の版は、下に路盤があるとはいえ薄い板です。車輪が乗るとその位置がたわみ、版の下面が引っ張られます。コンクリートは圧縮に強く引張に弱いので、壊れるとしたら下面からです。
「コンクリート舗装は圧縮強度で品質を管理する」とした記述は誤りです。実際に効いている力で管理する、という原則どおりです。
コンクリート舗装では、版を打つ前に路盤の上へ路盤紙を敷きます。
目的は版と路盤の摩擦を減らすことです。コンクリートは温度で伸び縮みし、乾燥でも縮みます。このとき路盤に貼りついていると、動きたいのに動けず、版の内部に引張の力がたまってひび割れます。
路盤紙を挟んで滑りやすくしておけば、版は自由に伸び縮みできます。同じ理由で、コンクリート舗装には目地が設けられます。
「版が膨張・収縮しないように路盤紙や砂利を敷く」とした記述は誤りです。膨張・収縮を止めるのではなく、自由に動かせるようにするのが目的です。向きが逆になっています。
コンクリートの動きは止められません。止めようとすると割れるので、逃がす方向で設計します。
| 項目 | アスファルト舗装(たわみ性) | コンクリート舗装(剛性) |
|---|---|---|
| 支え方 | たわんで荷重を伝える | 版の曲げで荷重を広く分散 |
| 品質管理 | 安定度(マーシャル安定度試験)など | 曲げ強度 |
| 養生・交通開放 | 短い・早く開放できる | 長い・開放まで時間がかかる |
| 初期費用 | 安い | 高い |
| 耐久性・補修 | 補修しやすい | 耐久性が高い・ランニングコストが低い |
混同しやすい用語
半たわみ性舗装
たわみ性と剛性の中間にあたる舗装です。空隙の大きいアスファルト混合物に、浸透用のセメントミルクをしみ込ませて造ります。アスファルトのたわみ性と、コンクリートの固さ(耐久性)の両方をねらった舗装で、大型車が多い場所などに使われます。
セメントミルクを注入するのは、母体のアスファルト混合物層の表面温度が70〜90℃のときです。熱すぎるとセメントが急に固まって奥まで届かず、冷えすぎると混合物が締まって空隙に入りません。しみ込ませられる温度の幅が決まっています。
舗装の種類は、支え方・管理方法と、特殊な舗装の特徴が、2級・1級で問われています。支え方と管理方法を入れかえる引っかけが中心です。
| 年度・級・No. | 問われ方/引っかけ |
|---|---|
| 令和7年度 2級前期 No.27 | コンクリート舗装の特徴。版が膨張・収縮しないように「路盤紙や砂利を敷く」とするのは誤り(路盤紙は版と路盤の摩擦を減らす目的) |
| 平成28年度 1級 No.29 | 半たわみ性舗装は、空隙の大きいアスファルト混合物に浸透用セメントミルクを浸透させたもの(正しい記述)。たわみ性と剛性の中間 |
| 平成22年度 1級 No.29 | 半たわみ性舗装のセメントミルクの注入は、母体のアスファルト混合物層の表面温度70〜90℃で行う |
核心は、支え方と管理方法の対応です。コンクリート舗装を「圧縮強度で管理する」とする記述は誤りで、版に作用する主な力が曲げなので曲げ強度で管理します。アスファルト舗装はたわみ性、コンクリート舗装は剛性、と押さえます。
問題:コンクリート舗装は剛性舗装で、版に作用する主な力が曲げの力であるため、曲げ強度で管理する。
〇か×か。
答え:〇
コンクリート舗装は版の曲げで荷重を支える剛性舗装で、主な応力が曲げ応力のため曲げ強度で管理します。
問題:アスファルト舗装は、コンクリート舗装より養生に時間がかかり、交通開放までが長い。
〇か×か。
答え:×
逆です。アスファルト舗装は固まるのが早く、施工後すぐ交通開放できます。養生に時間がかかり開放が遅いのはコンクリート舗装です。
問題:半たわみ性舗装は、空隙の大きいアスファルト混合物にセメントミルクを浸透させた舗装である。
〇か×か。
答え:〇
半たわみ性舗装は、空隙率の大きいアスファルト混合物に浸透用のセメントミルクを浸透させ、たわみ性と剛性の両方をねらった舗装です。
アスファルト舗装とコンクリート舗装は、荷重の支え方が違います。
アスファルトはたわんで支えるたわみ性、コンクリートは版の曲げで支える剛性で、コンクリートは曲げ強度で管理します。
どちらが優れているかではなく、支え方が違うので管理する項目も変わると押さえてください。
コンクリート舗装の版の種類はコンクリート舗装の種類と目地、アスファルトの材料はアスファルト混合物の種類もあわせて確認すると、舗装全体がつながります。
参考資料
※ 特徴・費用の傾向は標準的な考え方です。条件により変わるため、最新の資料で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年6月
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