ゼロから学ぶ土木施工管理|資格のT

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路床とは?仕上り厚さ20cm以下の理由と、掘削底面を乱さない置換え工法

けんせつる

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1層でまとめて厚く敷いたら早いのに、なんでダメ?

置き換えるとき、底はほぐしたほうが付くんじゃないの?

この記事の要点

路床とは、舗装を支える地盤のことです。ここが弱いと、上に何を敷いても沈みます。

  • 盛土路床の1層の仕上り厚さは20cm以下が目安。「40cm以下」は誤り。
  • 切土路床は路床表面から30cm程度以内の木根・転石等を取り除く。「1m以内」は誤り。
  • 置換え工法は掘削底面を乱さない。「かきほぐす」は誤り。
  • 安定処理は原則として路上混合方式。「中央プラント」は誤り。

締固めは強いほどよいわけではありません。過転圧は逆に強度を落とします。

まず、路床がどこの層かを押さえます。

路床とは何か

路床は、舗装を支える地盤です。舗装の下面から下の部分をいい、交通荷重を支持する層として適切な支持力と変形抵抗性が求められます。

現状の路床が必要な支持力を満たさないときは、良質な土に置き換えたり、安定材を混ぜて改良したりして必要な強さの路床をつくります。これを構築路床といいます。

路床の位置と仕上り厚さ(模式図) 表層・基層 路盤 1層=仕上り厚さ 20cm以下 1層=仕上り厚さ 20cm以下 1層=仕上り厚さ 20cm以下 路床 原地盤 厚く 敷かない
路床の位置と仕上り厚さ(模式図)。比率は実物どおりではありません。

覚える数値は2つ

対象 数値 出題された誤り
盛土路床の1層の仕上り厚さ 20cm以下が目安 「40cm以下」
切土路床で木根・転石等を取り除く範囲 路床表面から30cm程度以内 「路床面下1m以内」

どちらも大きい数字に置き換える形で出題されます。20→40、30cm→1m。数字が大きいほうが丁寧に見えるので通してしまいがちですが、どちらも誤りです。

なぜ1層20cm以下なのか

厚く敷いて一度に締め固めたほうが早そうに見えます。しかし締固めの力が届く範囲は限られています

1層を厚くすると、下のほうに力が伝わらず密度が上がりません。表面だけ締まって中は緩い、という状態になります。そのまま舗装を載せれば、支持力の足りない路床の上に道路をつくることになり、沈下やひび割れの原因になります。

だから薄く敷いて、確実に締め固める。仕上り厚さ20cm以下という数字は、締固め機械の力が届く範囲から決まっています。

構築路床の2つの工法

工法 やり方と注意点
置換え工法 軟弱な現状路床土の一部又は全部を良質土で置き換える。★掘削底面は乱さず整地し、必要に応じて軽く転圧してから置換え土を敷き均す
安定処理工法 現状の路床土にセメントや石灰などの安定材を混ぜて支持力を高める。★原則として路上混合方式。所定の締固め度が得られれば全厚を1層で仕上げる

置換え工法で掘削底面をかきほぐしてはいけません。「置換え土と付着させるため」という理由でかきほぐすとした肢が、2年続けて誤りとして出ています。

理由は明確です。ほぐすと軟弱な原地盤を引き出してしまい、置換えの効果を弱めます。せっかく良質土に入れ替えるのに、その下に緩んだ層をつくっては意味がありません。要は入れ替える土をよく締め固めることであって、原地盤面をほぐすことではありません。

安定処理が路上混合方式なのも理屈が通っています。現地の路床土をその場で改良する工法なので、土を運び出して中央プラントで混ぜる必要がありません。安定材は散布機械や人力で均等に散布し、混合が終わったらタイヤローラで仮転圧します。粉塵対策が必要な場合は、防塵型の安定材を用いたりシートを設置したりします。

安定材は土質で使い分けます。砂質土や礫質土にはセメント、粘性土には石灰が向いています。

過転圧とプルーフローリング

締固めは強くかけるほど良いとは限りません。含水比の高い土を転圧し続けると、土がこね返されて逆に強度が落ちます。これが過転圧です。盛土路床は、盛土材の性質をよく把握したうえで均一に敷き均し、過転圧による強度低下を招かないように締め固めて仕上げます。

仕上がりの確認にはプルーフローリングを行います。トラック等を低速走行させて、たわみで不良箇所を見つける方法です。路床の最終工程で実施します。

路床構築後、上層の施工まで期間があく場合は、路床面の保護と仮排水を行います。工事用車両の通過による荒れや、降雨による軟弱化・流出を防ぐためです。

混同しやすい用語

路上混合方式 と 中央プラント方式

構築路床の安定処理は原則として路上混合方式です。現地の路床土をその場で改良する工法だからです。「中央プラントで行う」は施工方式が違い誤りです。なお下層路盤のセメント安定処理も、一般に路上混合方式で製造します。

掘削底面を「乱さない」と「かきほぐす」

置換え工法では掘削底面を乱さず整地し、必要に応じて軽く転圧します。「置換え土と付着させるためにかきほぐす」は誤りで、ほぐすと軟弱な原地盤を引き出して置換えの効果を弱めます。直接基礎で床付け面を乱さないのと同じ発想です。

過去問でどう問われたか

路床は1級・2級ともに毎年出ます。引っかけは3型です。

  • 数値を大きくする……仕上り厚さを40cm、木根の除去を1m以内。
  • 底面をほぐさせる……置換え工法で掘削面をかきほぐす。
  • 施工方式・材料のすり替え……安定処理を中央プラント、安定材を粒状材料。
出題年度・級(問番)問われ方/引っかけ
令和7年度 2級(No.24)盛土路床の1層の仕上り厚さを「40cm以下」→ 誤り。20cm以下 ←①(正答1)
令和6年度 1級(No.32)切土路床で「路床面下1m以内の木根・転石」→ 誤り。30cm程度以内。置換えで「掘削面以下の層を掻きほぐし」→ 誤り ←①②(正答1が正しい肢)
令和7年度 1級(No.32)置換え工法で「掘削面を十分にかきほぐしながら施工」→ 誤り。乱さず整地・転圧 ←②(正答3)
令和6年度 2級前期(No.24)安定処理を「原則として中央プラントで行う」→ 誤り。路上混合方式 ←③(正答2)
令和8年度 2級(No.24)安定処理工法で「砕石やぐり石等の粒状材料を混合」→ 誤り。セメント・石灰等の安定材 ←③(正答4)

管理人からのコメント

路床は「乱さない」「厚くしない」の2つが軸です。どちらも丁寧にやりすぎる方向の誤りで引っかけてきます。厚く敷けば早い、底をほぐせばよく付く。どちらももっともらしいのに、実際は逆です。

掘削底面をほぐさない話は、直接基礎で床付け面を乱さないのと同じ考え方です。下にある地盤は、触るほど弱くなる。この一言で両方まとめて覚えられます。

理解度チェック

問題:盛土路床の1層の仕上り厚さを20cm以下にするのはなぜか。

締固めの力が届く範囲が限られているためです。1層を厚くすると下のほうに力が伝わらず密度が上がらず、支持力の足りない路床になります。その上に舗装を載せると沈下やひび割れの原因になります。「40cm以下」は過大で誤りです。(令和7年度2級 No.24)

問題:置換え工法で、掘削した底面をかきほぐしてはいけないのはなぜか。

ほぐすと軟弱な原地盤を引き出してしまい、置換えの効果を弱めるためです。掘削底面は乱さず平らに整地し、必要に応じて軽く転圧してから置換え土を敷き均します。「置換え土と付着させるためにかきほぐす」は2年続けて誤り肢として出ています。(令和6年度1級 No.32、令和7年度1級 No.32)

問題:構築路床の安定処理を路上混合方式で行うのはなぜか。安定材は何を使うか。

現地の路床土をその場で改良する工法だからです。土を運び出して中央プラントで混ぜる必要がありません。安定材はセメントや石灰で、砂質土・礫質土にはセメント、粘性土には石灰が向いています。「砕石やぐり石等の粒状材料を混合する」は誤りです。(令和6年度2級前期 No.24、令和8年度2級 No.24)

まとめ

  • 路床は舗装を支える地盤。交通荷重を支持する層として支持力と変形抵抗性が求められる。
  • 盛土路床の1層の仕上り厚さは20cm以下(締固めの力が届く範囲から決まる)。「40cm以下」は誤り。
  • 切土路床は路床表面から30cm程度以内の木根・転石等を取り除く。「1m以内」は誤り。
  • 置換え工法=軟弱土を良質土に入れ替える。掘削底面は乱さず整地し必要に応じて転圧。「かきほぐす」は誤り。
  • 安定処理工法セメント・石灰等の安定材を混合。原則路上混合方式。全厚を1層で仕上げてよい。
  • 過転圧は強度を落とす。含水比の高い土を転圧し続けるとこね返される。
  • 仕上がりはプルーフローリング(トラック等を低速走行)で確認。期間があく場合は路床面の保護と仮排水

路床の上の層は路盤の工法、舗装全体の構成はアスファルト舗装の構成、支持力の指標はCBRで確認できます。

参考資料

  • 日本道路協会「舗装施工便覧」「舗装設計施工指針」
  • 一般財団法人 全国建設研修センター 公表の第一次検定 問題・正答
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土木施工管理技士試験で過去に問われた用語・数値・施工手順を、官公庁の仕様書や日本道路協会の便覧に照らして整理しています。

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