けんせつる
第一次検定に受かったら技士補なんだよね?
それで監理技術者補佐になれるの?
この記事の要点
技士補は、第一次検定に合格した者に与えられる称号です。令和3年度以降の検定が対象です。
★ただし1級技士補の資格があるだけでは、監理技術者補佐にはなれません。主任技術者要件も満たす必要があります。
監理技術者補佐を専任で置くと、監理技術者は特例監理技術者として複数の工事を兼任できます。ここが技士補の効きどころです。
まず、技士補が何かを整理します。
一級技士補とは、令和3年度からの新たな技術検定制度において、第一次検定に合格した者に与えられる称号です。令和3年度以降の検定が対象になります。
土木では1級土木施工管理技士補、2級土木施工管理技士補と名乗ります。第二次検定に合格すると施工管理技士になります。
第一次検定は年齢だけで受けられるので、実務経験が無くても技士補にはなれます。
ここが誤解されやすいところです。一級技士補の資格を有するだけでは「監理技術者を補佐する資格を有する者」にはなりません。
監理技術者補佐の対象者は、主任技術者要件となる資格を有し、かつ一級技士補である者です。2つの要件を両方満たす必要があります。
| 満たすべき要件 | 中身 |
|---|---|
| ①一級技士補 | 1級の第一次検定に合格していること |
| ②主任技術者要件 | (ア)一級国家資格者(一級施工管理技士・一級建築士・技術士) (イ)二級国家資格者(二級施工管理技士・二級建築士等) (ウ)(エ)実務経験者 |
つまり、第一次検定に受かっただけの人は、まだ監理技術者補佐にはなれません。2級土木施工管理技士を持っている人が1級の第一次検定に合格する、といった組み合わせで初めて要件がそろいます。
なお経営事項審査では、監理技術者補佐は令和3年4月1日から加点の対象になりました(有資格区分コード005、4点)。技士補単独の有資格コードも別にあります。
令和2年10月1日の建設業法改正で新設された仕組みです。
それまで監理技術者は工事ごとに専任で配置する必要がありました。改正後は、監理技術者補佐を専任で配置すれば、監理技術者は特例監理技術者として複数の工事を兼任できるようになりました。
| 監理技術者 | 監理技術者補佐 | |
|---|---|---|
| 改正前 | 工事ごとに専任 | — |
| 改正後 | 特例監理技術者として兼任できる | 各工事に専任で配置 |
発注機関(公共・民間等)や工事種別(一般土木・維持修繕など)は限定されず、幅広く適用が可能とされています。
会社から見れば、監理技術者1人で2つの現場を回せるようになる制度です。技士補が現場で求められるのは、この仕組みがあるためです。
技士補は、資格取得の道筋そのものにも効きます。
1級の第二次検定は、1級第一次検定合格後の実務経験で受検資格が決まります。そのうちの1つが監理技術者補佐としての実務経験1年以上です。
通常は実務経験5年以上(特定実務経験1年以上を含む場合は3年以上)が必要なところ、監理技術者補佐として1年働けば第二次検定を受けられます。年数の条件は1級と2級の違いで整理しています。
第一次検定の法規で、監理技術者補佐は正しい記述として出ています。
| 出題年度・級(問番) | 問われ方 |
|---|---|
| 令和7年度 1級(No.59) | 「監理技術者は、その職務を補佐する者(監理技術者補佐)として定める者を工事現場に専任で置くときは、当該工事現場については専任を要しない」→ 正しい記述(特例監理技術者) |
この問題で誤りだったのは別の肢で、監理技術者は資格者証の交付を受けた者「かつ」国土交通大臣の登録を受けた講習を受講した者から選任するところを「どちらかひとつ」と書いたものでした。主任技術者と監理技術者とあわせて押さえてください。
級ごとの受検資格は1級と2級の違い、技術者の設置と職務は主任技術者と監理技術者で確認できます。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月