けんせつる
「特定実務経験」って、普通の実務経験と何が違うの?
役所側で工事を見てた経験も入る?
この記事の要点
特定実務経験は、請負金額4,500万円以上の建設工事で、監理技術者・主任技術者の指導の下、または自ら監理技術者・主任技術者として行った経験です。
★発注者側技術者の経験は該当しません。これを1年以上積むと、1級第二次検定に必要な実務経験が5年から3年に短くなります。
指導監督的実務経験とは別物です。こちらは旧受検資格で必要になるものです。
まず定義から押さえます。
公的資料には、次のように書かれています。
| 条件 | 中身 |
|---|---|
| 工事の規模 | 請負金額4,500万円以上の建設工事 (建築一式工事は7,000万円以上) |
| 立場 | 監理技術者・主任技術者の指導の下で行った経験 または自ら監理技術者・主任技術者として行った経験 |
| 指導する側の条件 | その監理技術者・主任技術者は当該業種の監理技術者資格者証を有する者に限られる |
ただの実務経験ではなく、一定規模以上の工事で、技術者の下について積んだ経験という点が要点です。
資料には、該当しないものが名指しで書かれています。
役所や公社など、発注者の立場で工事を見ていた経験は特定実務経験になりません。施工者側で、技術者の配置が義務づけられる工事に携わった経験が対象です。
実務経験そのものとして数えられるかどうかとは別の話です。特定実務経験として数えられるかを見ているので、条件が絞られています。
効いてくるのは1級の第二次検定の受検資格です。
| 条件 | 必要な実務経験 |
|---|---|
| 特定実務経験なし | 実務経験5年以上 |
| 特定実務経験1年以上を含む | 実務経験3年以上 |
いずれも1級第一次検定に合格した後の実務経験です。2年短くなるので、大きな工事に入れる立場かどうかで到達時期が変わります。
この短縮は、他の資格から進む場合にも同じように効きます。技術士第二次試験(建設部門、上下水道部門等)合格後や1級建築士試験合格後も、実務経験5年(特定実務経験1年を含む場合3年)以上という書き方になっています。
なお、監理技術者補佐としての実務経験なら1年以上で受検できます。こちらは特定実務経験とは別の道です。
名前が似ていて混同しますが、使われる場面が違います。
| 用語 | どこで必要か |
|---|---|
| 特定実務経験 | 新受検資格。1年以上あると必要年数が5年→3年に短くなる |
| 指導監督的実務経験 | 旧受検資格。1級はいずれの学歴区分でも1年を含む必要がある |
1級の旧受検資格は、大学(指定学科)卒業後3年以上、といった学歴ごとの年数で決まっていました。そのどの区分でも指導監督的実務経験1年を含むことが条件です。
一方の特定実務経験は、学歴を見ない新受検資格で出てくる考え方です。
令和6年度から令和10年度までの間は経過措置期間で、新受検資格と旧受検資格のどちらでも受検できます。
そのため、次のどちらが早いかを比べることになります。
学歴の条件を満たしていて実務年数も足りているなら、旧受検資格のほうが早いことがあります。逆に学歴の区分から外れる人は、新受検資格のほうが道が開けます。
なお新受検資格で使える「第一次検定合格」は令和3年度以降の合格が対象、「2級第二次検定合格」は令和2年度以前の2級技術検定合格も対象とされています。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月