編集部
ppmとmg/m³、行ったり来たりの換算でつまずきませんか?かける(割る)のは「分子量」と「24.45」だけ。式の形を覚えれば毎回解けます。
この記事の要点
25℃・1気圧では、質量濃度(mg/m³) = ppm × 分子量 ÷ 24.45。逆は ppm = 質量濃度 × 24.45 ÷ 分子量 です。24.45は、25℃・1気圧での気体1モルの体積(L)です。
作業環境測定では、濃度をppm(体積の割合)でもmg/m³(質量濃度)でも表します。8月(第1回)試験の問1では、この換算が計算問題として頻出します。
かけるのは分子量、割るのは24.45。逆向きの換算は、24.45と分子量を入れ替えるだけです。
気体は、同じ温度・気圧なら、種類によらず1モルが同じ体積を占めます。25℃・1気圧では、1モル=24.45 Lです(0℃・1気圧なら22.4 L)。
ppmは体積100万分のいくつか(体積分率)です。これをモル数に直し、分子量(1モルの質量)をかけると質量になり、単位をそろえると上の式になります。
式の意味は「体積の割合 → モル → 質量」です。
例:25℃・1気圧で、エチルベンゼン(分子量106)が20 ppmのときの質量濃度。
質量濃度 = 20 × 106 ÷ 24.45 = 2120 ÷ 24.45 ≒ 87 mg/m³
例:25℃・1気圧で、メチルイソブチルケトン(分子量100)が100 mg/m³のときのppm。
ppm = 100 × 24.45 ÷ 100 = 24.45 ≒ 25 ppm
分子量は、原子量を足して求めます(例:エチルベンゼン C₈H₁₀ = 12×8 + 1×10 = 106)。
| つまずき | 正しくは |
|---|---|
| 24.45と22.4の取り違え | 作業環境測定は25℃・1気圧が基準なので24.45を使う(22.4は0℃) |
| かける・割るの向き | ppm→mg/m³は「×分子量 ÷24.45」、mg/m³→ppmは「×24.45 ÷分子量」 |
| 分子量の出し方 | 化学式の原子量を足す(Cは12、Hは1、Oは16など) |
混同しやすい用語
ppm(体積分率) と 質量濃度(mg/m³)
ppmは体積の割合、mg/m³は1立方メートル中の質量です。物質の重さ(分子量)が大きいほど、同じppmでもmg/m³は大きくなります。
24.45 と 22.4
1モルの体積は、25℃・1気圧で24.45 L、0℃・1気圧で22.4 Lです。作業環境測定の換算は25℃基準なので24.45を使います。
この換算は、デザイン・サンプリングの8月(第1回)試験の問1で、計算問題として近年毎回出ています(令和5〜7年)。
2月(第2回)の問1は、濃度や管理濃度の正誤問題が中心です。
| 年度・問 | 問われ方 |
|---|---|
| 令和7年8月 問1 | エチルベンゼン(分子量106)20 ppm → 約87 mg/m³。 |
| 令和6年8月 問1 | メチルイソブチルケトン(分子量100)100 mg/m³ → 約25 ppm(逆換算)。 |
| 令和5年8月 問1 | トルエン(分子量92)50 ppm → 約190 mg/m³。 |
24.45(25℃)を22.4(0℃)と取り違えるのが最大のミスです。式は「ppm×分子量÷24.45」、逆は「×24.45÷分子量」と覚えれば、毎回確実に解けます。
問題:25℃・1気圧で、トルエン(分子量92)が50 ppmのときの質量濃度(mg/m³)は。
50 × 92 ÷ 24.45 = 4600 ÷ 24.45 ≒ 190 mg/m³。
問題:換算に使う1モルの体積は、25℃・1気圧で何Lか。
24.45 Lです(0℃・1気圧なら22.4 L)。
25℃・1気圧では、質量濃度(mg/m³) = ppm × 分子量 ÷ 24.45。逆は ppm = 質量濃度 × 24.45 ÷ 分子量です。
参考資料
※ 最終更新:2026年6月