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令和8年2月 作業環境測定士試験 デザイン・サンプリング 問5を解説(ガスと蒸気の区別)

令和8年2月の作業環境測定士試験 デザイン・サンプリング 問5は、有害物質と、その物質が常温・常圧の空気中でとる状態(ガス/蒸気)の組合せに関する問題です。

5つの組合せのうち、誤っているものを1つ選びます。

この問題のポイント

この問題は、気体として空気中に存在する有害物質を、ガスと蒸気のどちらに分類するかを問うものです。

区別の基準は問題文に与えられており、常圧での沸点が常温より低いものがガス、沸点が常温より高いのに気体になっているものが蒸気です。

引っかけの核心は、常温で液体のはずの物質を「ガス」と書くところにあります。

沸点が常温より高い物質は、空気中で気体になっていても蒸気であり、ガスではありません。

※ 問題文そのものは、公益財団法人 安全衛生技術試験協会が公表している試験問題で確認できます。

正解:選択肢5(誤っている記述)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
1○(正しい)ヨウ化メチルは沸点が常温より高く、気体になっているものなので蒸気とするのは正しい。
2○(正しい)二硫化炭素も沸点が常温より高く、気体になっているものなので蒸気とするのは正しい。
3○(正しい)硫化水素は沸点が常温より低く、常温常圧で気体なのでガスとするのは正しい。
4○(正しい)ホルムアルデヒドも沸点が常温より低く、常温常圧で気体なのでガスとするのは正しい。
5×(誤り)1,2-ジクロロプロパンは沸点が常温より高いので蒸気であり、ガスではない。ガスとするのが誤り。

選択肢5のポイント(ここが誤り)

ガスと蒸気は、どちらも気体として空気中に浮かんでいる状態です。

両者を分けるのは常圧での沸点と常温との関係で、沸点が常温より低ければガス、沸点が常温より高いのに蒸発して気体になっていれば蒸気です。

1,2-ジクロロプロパンは常圧での沸点が常温より高く、常温・常圧では液体です。その一部が蒸発して空気中に気体として存在するので、状態は蒸気になります。

同じ理由で、選択肢1のヨウ化メチルや選択肢2の二硫化炭素も沸点が常温より高く、蒸気に分類されます。

それを選択肢5は「ガス」としています。沸点が常温より高い物質をガスと呼ぶのは定義に反するため、ここが誤りです。

一方、選択肢3の硫化水素や選択肢4のホルムアルデヒドは沸点が常温より低く、常温常圧でそのまま気体なのでガスで正しく、区別の向きを取り違えないことが要点です。

覚え方

  • ガスと蒸気を分ける基準=常圧での沸点が常温より低いか高いか
  • 沸点が常温より低く常温常圧で気体=ガス(硫化水素・ホルムアルデヒドなど)
  • 常温で液体だが蒸発して気体になっている=蒸気(有機溶剤の多くがこちら)
  • 名前に「ガス」っぽさを感じても、常温で液体なら蒸気と判断する

理解度チェック

問題:常温・常圧で液体の有害物質が蒸発して空気中に気体として存在している場合、その状態はガスか蒸気か。

答えを見る

蒸気です。常圧での沸点が常温より高い物質が気体になっているものを蒸気といいます。沸点が常温より低く常温常圧でそのまま気体になっているものがガスで、両者は沸点と常温の関係で区別します。

問題:硫化水素やホルムアルデヒドがガスに分類されるのはなぜか。

答えを見る

常圧での沸点が常温より低く、常温・常圧でそのまま気体だからです。蒸発して気体になる物質ではなく、もともと気体の状態にあるため蒸気ではなくガスに分類されます。

出典

  • 公益財団法人 安全衛生技術試験協会「作業環境測定士試験(デザイン・サンプリング)令和8年2月」公表試験問題 問5・公表正答。
  • ガス・蒸気の定義は同問題に示された定義(常圧下の沸点が常温より低いもの=ガス、沸点が常温より高く気体となっているもの=蒸気)による。各物質の沸点は化学物質の物性データ(GHS分類・安全データシート等)による。

この記事を書いた人

作業環境測定士 独学ノート 編集部

作業環境測定士試験を独学で受ける人のための学習ノートの編集部です。