作業環境測定士 独学ノート
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令和5年8月 作業環境測定士試験 労働衛生関係法令 問8を解説(作業環境測定士)

令和5年8月の作業環境測定士試験 労働衛生関係法令 問8は、誰がどの測定を行えるか(作業環境測定士でなければ行えない測定の範囲)に関する問題です。

5つの記述のうち、法令上、誤っているものを1つ選びます。

この問題のポイント

この問題は、作業環境測定士による測定が義務づけられるのは指定作業場に限られる、という基本を問うものです。

引っかけの核心は、第2種酸素欠乏危険作業の場所での硫化水素濃度の測定を、作業環境測定士でなければ行えないと述べている点です。

酸素欠乏危険作業の場所は指定作業場ではないため、酸素・硫化水素の濃度測定は作業環境測定士以外の者にも行わせることができます。

「指定作業場の測定」と「酸欠の作業前測定」を混同させるのが、この肢の誤りです。

※ 問題文そのものは、公益財団法人 安全衛生技術試験協会が公表している試験問題で確認できます。

正解:選択肢4(誤っている記述)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
1○(正しい)指定作業場の測定を事業者が自ら行うときは、その事業場に所属する作業環境測定士に実施させる必要があり、正しい。
2○(正しい)簡易測定機器以外の機器による分析の業務は、第2種作業環境測定士には行えず、第1種が必要なので正しい。
3○(正しい)放射性物質取扱作業室の空気中の放射性物質の濃度の測定は、作業環境測定士でない者に行わせることはできず、正しい。
4×(誤り)酸素欠乏危険作業の場所は指定作業場ではないため、硫化水素濃度の測定を作業環境測定士に限る必要はない
5○(正しい)指定作業場以外の作業場の測定は、作業環境測定士でない者に行わせることができるので、正しい。

選択肢4のポイント(ここが誤り)

作業環境測定士でなければ行えない(または測定士に行わせなければならない)のは、法令で定める指定作業場の作業環境測定です。

指定作業場は、土石・岩石・鉱物・金属・炭素の粉じんを著しく発散する屋内作業場、放射性物質取扱作業室、特定化学物質や鉛、有機溶剤に係る一定の屋内作業場などに限られます。

酸素欠乏危険作業の場所は、この指定作業場には含まれません

作業開始前などに行う酸素濃度・硫化水素濃度の測定は、酸素欠乏症等防止規則に基づく安全確認のための測定であって、作業環境測定士でなければ行えないものではありません

選択肢4は、指定作業場で求められる測定士の関与を、酸欠の場所にまで広げて述べている点が誤りです。

他の4つは、事業者が自ら行う場合の所属測定士、第2種の業務範囲、放射性物質の測定、指定作業場以外の取扱いと、測定士の関与の範囲を正しく述べています。

誤りは「酸欠の場所の測定も測定士でなければ行えない」という1点です。

覚え方

  • 作業環境測定士が必要=指定作業場の測定だけ
  • 酸素欠乏危険作業の場所=指定作業場ではない/酸素・硫化水素の測定は測定士に限らない
  • 簡易測定機器以外の分析は第1種だけ(第2種は不可)
  • 放射性物質取扱作業室の濃度測定=測定士でない者には行わせられない

理解度チェック

問題:第2種酸素欠乏危険作業の場所の硫化水素濃度の測定は、作業環境測定士でなければ行えないか。

答えを見る

いいえ。酸素欠乏危険作業の場所は指定作業場ではないため、酸素や硫化水素の濃度の測定は作業環境測定士以外の者にも行わせることができます。作業環境測定士が必要なのは指定作業場の測定です。

問題:簡易測定機器以外の機器による分析の業務は、第2種作業環境測定士が行えるか。

答えを見る

行えません。第2種作業環境測定士は簡易測定機器による測定までで、簡易測定機器以外の機器を用いる分析は第1種作業環境測定士(登録区分の範囲)が行います。

出典

  • 公益財団法人 安全衛生技術試験協会「作業環境測定士試験(労働衛生関係法令)令和5年8月」公表試験問題 問8・公表正答。
  • 作業環境測定法第2条・第3条、同法施行令第1条(指定作業場)、酸素欠乏症等防止規則の測定の規定(e-Gov法令検索)。

この記事を書いた人

作業環境測定士 独学ノート 編集部

作業環境測定士試験を独学で受ける人のための学習ノートの編集部です。