令和5年8月の作業環境測定士試験 労働衛生関係法令 問19は、酸素欠乏症等防止規則(酸欠則)に関する問題です。5つの記述のうち、法令上、誤っているものを1つ選びます。
この問題は、酸素欠乏危険作業の特別教育・作業開始前の測定・記録の保存・事故時の報告といった義務を問うものです。
引っかけの核心は、第1種酸素欠乏危険作業で作業開始前に酸素濃度を測定したときの記録の保存期間を5年間と述べている点です。
正しい保存期間は3年間で、年数がすり替えられています。保存期間の数字を変える、典型的な引っかけです。
※ 問題文そのものは、公益財団法人 安全衛生技術試験協会が公表している試験問題で確認できます。
正解:選択肢2(誤っている記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 酸素欠乏危険作業に労働者を従事させるときは特別の教育を行う必要があり、正しい。 |
| 2 | ×(誤り) | 作業開始前の酸素濃度などの測定記録の保存期間は3年間。「5年間」は数値のすり替えで誤り。 |
| 3 | ○(正しい) | 第2種酸素欠乏危険作業では作業開始前に酸素及び硫化水素の濃度を測定する必要があり、正しい。 |
| 4 | ○(正しい) | 汚水を入れたポンプを分解する作業など硫化水素中毒のおそれがある作業では指揮者を選任するので、正しい。 |
| 5 | ○(正しい) | 労働者が酸素欠乏症等にかかったときは遅滞なく所轄労働基準監督署長に報告する必要があり、正しい。 |
酸素欠乏危険作業では、作業を開始する前に、その作業場の空気中の酸素濃度(第2種では酸素と硫化水素の濃度)を測定します。
命に直結する危険を作業前に確認するための測定で、その結果の記録は3年間保存します。
選択肢2は、この保存期間を5年間とすり替えています。健康診断個人票の5年保存などと混同させる狙いの引っかけです。
酸欠の作業開始前測定の記録は3年間、と数字を固定して覚えると間違えません。
他の年数(電離則の被ばく記録30年、石綿の作業記録40年など)と混ざらないよう、規則ごとに区別しておくと安全です。
他の4つは、特別教育、第2種での硫化水素濃度の測定、指揮者の選任、酸素欠乏症等の報告と、酸欠則の決まりを正しく述べています。
誤りは「記録の保存は5年間」という1点です。
問題:酸素欠乏危険作業の作業開始前に行う酸素濃度などの測定記録は、何年間保存するか。
3年間保存します。5年間ではありません。
問題:第2種酸素欠乏危険作業では、作業開始前に何の濃度を測定するか。
酸素の濃度と硫化水素の濃度を測定します。第1種は酸素濃度の測定で、第2種はこれに硫化水素濃度が加わります。
出典
※ 最終更新:2026年6月