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令和7年度 2級(前期) 設計図書 問28 を解説(冷温水を使わない機器に冷温水の項目は書かない)

令和7年度 2級管工事施工管理技術検定 第一次検定(前期)【No.28】は、マルチパッケージ形空気調和機の機器仕様として設計図書に記載する項目を問う問題です。4つのうち、適当でないものを1つ選びます。

この問題のポイント

誤りは選択肢4です。

マルチパッケージ形空気調和機は、冷媒の系統で屋内機に熱を運びます。冷温水は流れません。

機器仕様の欄には、その機器に実際にあるものを書きます。流れていない冷温水の温度は書きようがありません。

※ このページに問題文そのものは載せていません。一般財団法人 全国建設研修センターの試験問題および正答肢のページには、2026年8月時点で令和7年度と令和8年度が掲載されています。

正解:選択肢4

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(適当) 屋内機は送風機を持っています
2 ○(適当) 屋外機は外気を熱源にします
3 ○(適当) 仕様書が特記によるとしています
4 ×(適当でない) 通るのは冷媒で冷温水ではありません

選択肢4のポイント(ここが誤り)

マルチパッケージ形空気調和機が何であるかは、仕様書が定義しています。

公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)令和7年版(修補版)1.7.6.1「一般事項」(本文130頁)

「(1) マルチパッケージ形空気調和機(以下「マルチ形」という。)は、屋外機と一つの冷媒系統に複数の屋内機を備えたものをいう。また、屋内機は、個別運転可能なものとする。
(2) 本項は、冷房能力28kW を超えるマルチ形(水冷式は除く。)に適用する。
(3) 屋内機の形式は、床置形、壁掛形、天井吊形、カセット形及び外気処理ユニットとし、標準図(パッケージ形空気調和機屋内機、ファンコイルユニット等の形式記号)による。なお、適用は特記による。」

屋外機と屋内機をつないでいるのは「一つの冷媒系統」です。冷温水の配管は出てきません。

では冷温水出入口温度はどの機器の項目なのか。公表された過去問が答えています。

令和4年度 2級管工事施工管理技術検定 第一次検定(後期)【No.28】

「「設備機器」と「設計図書に記載する項目」の組合せのうち、適当でないものはどれか。」(正答は(2)で、送風機と初期抵抗の組合せが誤りとされました)

この問題で空気熱源ヒートポンプユニットと冷温水出入口温度の組合せは正しいとされました。冷温水出入口温度は、冷温水をつくる熱源機の項目です。

機器 屋内側へ熱を運ぶもの
マルチパッケージ形空気調和機冷媒(一つの冷媒系統)
空気熱源ヒートポンプユニット冷温水(出入口温度を書く)

試験の項目にも、この違いが出ています。

同 表1.1.1「機材の試験」(本文9頁)

「1.7.8 マルチパッケージ形空気調和機 冷房能力、暖房能力、風量、電流値、振動、騒音、耐圧及び気密」

選択肢3の形式は、先ほどの1.7.6.1(3)がそのまま挙げています。床置形、壁掛形、天井吊形、カセット形、外気処理ユニットのどれを使うかは特記で決めるので、設計図書に書く項目になります。

選択肢1の屋内機用送風機についても、屋内機の構成が定められています。

同 1.7.6.2「構成」(2)(本文130頁)

「屋内機の構成は、1.7.5「パッケージ形空気調和機」の当該事項によるほか、次による。」

選択肢2の屋外吸込空気温度については、この語をそのまま書いた記述を仕様書のなかに見つけられませんでした。ただしマルチ形は水冷式を除いた空気熱源の機器なので、屋外機が吸い込む空気の温度が能力を左右します。公表正答でも適当な項目として扱われています。

機器と項目の対応は設計図書に書く機器仕様はどれか?機器名と項目の読み分けで扱っています。

覚え方

  • マルチパッケージ形は一つの冷媒系統に複数の屋内機です
  • 冷媒で運ぶ機器に冷温水出入口温度は書きません
  • 冷温水出入口温度を書くのは空気熱源ヒートポンプユニットなどです
  • 屋内機の形式は床置形・壁掛形・天井吊形・カセット形・外気処理ユニットです
  • 適用する範囲は冷房能力28kWを超えるものです

理解度チェック

Q.

マルチパッケージ形空気調和機は、屋外機と屋内機を何でつないでいるか。

一つの冷媒系統です。公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)令和7年版(修補版)1.7.6.1(1)が「屋外機と一つの冷媒系統に複数の屋内機を備えたものをいう」としています。屋内機は個別運転できるものとされています。

Q.

冷温水出入口温度は、どの機器の設計図書に書く項目か。

空気熱源ヒートポンプユニットのような、冷温水をつくる熱源機の項目です。令和4年度 2級(後期)【No.28】で空気熱源ヒートポンプユニットと冷温水出入口温度の組合せが正しいとされました。

Q.

マルチパッケージ形空気調和機の屋内機には、どの形式があるか。

床置形、壁掛形、天井吊形、カセット形及び外気処理ユニットです。同仕様書1.7.6.1(3)が挙げており、どれを使うかは特記によります。

> 設計図書のほかの論点は設計図書のカテゴリにまとめています

選択肢2の屋外吸込空気温度は、この語をそのまま書いた記述を仕様書のなかに見つけられませんでした。ここでの説明は、マルチ形が空気熱源であることと公表正答から述べたものです。公共建築工事標準仕様書は改定されることがあり、引用は令和7年版(修補版)によります。

参考資料

  • 一般財団法人 全国建設研修センター「令和7年度 2級管工事施工管理技術検定 第一次検定(前期)試験問題」および同センターが公表した正答肢(【No.28】=(4))/試験問題・正答肢
  • 国土交通省大臣官房官庁営繕部「公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)令和7年版(修補版)」1.7.6.1「一般事項」・1.7.6.2「構成」(2)(本文130頁)、表1.1.1「機材の試験」(本文9頁)。
  • 同センター「令和4年度 2級管工事施工管理技術検定 第一次検定(後期)試験問題」および同センターが公表した正答肢(【No.28】=(2))。
  • ※ 問題文・選択肢は掲載していません。
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