令和7年度 1級管工事施工管理技術検定 第一次検定 問題A【No.1】は、暑さ指数(WBGT)と熱中症患者発生率の関係を表したグラフを選ぶ問題です。4つのグラフのうち、適当なものを1つ選びます。
正しいのは選択肢2です。
環境省の資料に、この形がそのまま書かれています。日最高暑さ指数が28度を超えるあたりから、急激に搬送人員数が増加します。
つまりグラフは、低いところではほとんど横ばいで、途中から急に立ち上がる形になります。右上がりの直線ではありません。
※ このページに問題文そのものは載せていません。一般財団法人 全国建設研修センターの試験問題および正答肢のページには、2026年8月時点で令和7年度と令和8年度が掲載されています。
正解:選択肢2
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | × | 暑さ指数が低いほど発生率が高い形になっています。向きが逆です |
| 2 | ○(適当) | 25度あたりまでほぼ横ばいで、そこから急に立ち上がる形です |
| 3 | × | 0度から一定の傾きで増える直線です。低い暑さ指数でも発生率があることになります |
| 4 | × | 立ち上がりが早く、10度台の後半で急増する形です。実際の立ち上がりより低い位置にあります |
環境省の熱中症環境保健マニュアルが、気温と暑さ指数を比べたうえで、この関係を書いています。
環境省「熱中症環境保健マニュアル」1章(2)「熱中症の発生状況と暑さ指数の活用」(イ)暑さ指数(WBGT)と熱中症の発生
暑さ指数(WBGT)と熱中症による救急搬送人員数との相関をみると、日最高気温の上昇に対しては必ずしも単調ではない(図1-8)ですが、日最高暑さ指数(WBGT)の上昇に対してはほぼ単調に増加している(図1-9)ことがわかります。
また、図1-9からは、日最高暑さ指数(WBGT)が28℃(北海道では26℃)を超えるあたりから急激に熱中症による搬送人員数が増加することも読み取ることができます。
ほぼ単調に増加し、かつ28度あたりから急激に増える。この2つを同時に満たす形は、低いところで平らなまま、右のほうで一気に立ち上がる曲線だけです。
選択肢3のような一定の傾きの直線は、暑さ指数が低いうちから発生率があることになります。選択肢4は立ち上がりが早すぎて、急増する位置が実際より低くなっています。
この28度という値は、予防指針の段階の区切りとも合っています。
| 暑さ指数 | 注意すべき生活活動の目安 | 熱中症予防運動指針 |
|---|---|---|
| 31度以上 | すべての生活活動でおこる危険性 | 運動は原則中止 |
| 28から31度 | すべての生活活動でおこる危険性 | 厳重警戒(激しい運動は中止) |
| 25から28度 | 中等度以上の生活活動でおこる危険性 | 警戒(積極的に休憩) |
| 21から25度 | 強い生活活動でおこる危険性 | 注意(積極的に水分補給) |
この表について、同じマニュアルは暑さ指数が3度上昇するとランクが1つ厳しくなると書いています。区切りが21度、25度、28度、31度と3度ずつ並んでいるのはそのためです。
暑さ指数そのものの求め方も、同じ資料に載っています。
同マニュアル 1章(2)(ア)暑さ指数(WBGT)とは
WBGT(屋外) = 0.7 × 湿球温度 + 0.2 × 黒球温度 + 0.1 × 乾球温度
WBGT(屋内) = 0.7 × 湿球温度 + 0.3 × 黒球温度
屋内の式には乾球温度が入りません。黒球温度は、同マニュアルによれば黒色に塗装された薄い銅板の球(中空、直径150mm、平均放射率0.95)の中心部の温度で、周囲からの輻射熱の影響を示します。暑さ指数は熱ストレスの評価指標として、ISO7243で国際的に規格化されています。
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暑さ指数がいくつを超えると、熱中症の搬送人員数が急激に増えるか。
日最高暑さ指数が28度を超えるあたりからです。北海道では26度からとされています。環境省「熱中症環境保健マニュアル」1章(2)(イ)によります。
暑さ指数の屋外と屋内の式は、どこが違うか。
屋内の式には乾球温度が入りません。屋外は湿球温度0.7、黒球温度0.2、乾球温度0.1の重みで、屋内は湿球温度0.7、黒球温度0.3です。どちらも湿球温度の重みが0.7で最も大きくなっています。
気温ではなく暑さ指数を使うのはなぜか。
搬送人員数は、日最高気温の上昇に対しては必ずしも単調に増えませんが、日最高暑さ指数の上昇に対してはほぼ単調に増加するためです。暑さ指数は気温のほかに湿度、日射・輻射、風の要素も取り入れています。
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熱中症の予防指針は改定されることがあります。実際の作業では、その時点の環境省および厚生労働省の資料をご確認ください。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年8月