令和6年度 1級管工事施工管理技術検定 第一次検定 問題B【No.29】は、設備配管の腐食・防食に関する問題です。4つの記述のうち、適当でないものを2つ選びます。
誤りは選択肢1と選択肢2です。
公共建築工事標準仕様書は、弁棒の材質を「耐脱亜鉛腐食快削黄銅」と定めています。ただの黄銅ではありません。黄銅は亜鉛を含む合金で、脱亜鉛腐食を起こす側の材料です。設問は「黄銅製として脱亜鉛腐食を防止する」としており、材質名の頭に付く「耐」が抜けています。
選択肢2の陽極部面積と腐食の速さの関係については、仕様書にも標準図にも記述がありません。適当でないという判定は、正答肢によります。
※ このページに問題文そのものは載せていません。一般財団法人 全国建設研修センターの試験問題および正答肢のページには、2026年8月時点で令和7年度と令和8年度が掲載されています。
正解:選択肢1と選択肢2(2つとも正解)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ×(適当でない) | 耐脱亜鉛腐食快削黄銅です。標準仕様書2.2.2(1)(ケ)「青銅弁の弁棒は、耐脱亜鉛腐食快削黄銅とする」によります |
| 2 | ×(適当でない) | 陽極部面積と腐食の速さについて、仕様書にも標準図にも記述がありません。判定は正答肢によります |
| 3 | ○(適当) | かい食について、仕様書にも標準図にも記述がありません。判定は正答肢によります |
| 4 | ○(適当) | マクロセルについて、仕様書にも標準図にも記述がありません。判定は正答肢によります |
問題B の No.22 から No.29 は施工管理法(応用能力)の必須問題で、1問について正解が2つと決められています。1つだけ塗った答案も、3つ以上塗った答案も正解になりません。
選択肢1は、仕様書の材質名を1文字削って作られています。
公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)令和7年版 2.2.2「弁類」より
(ケ) 青銅弁の弁棒は、耐脱亜鉛腐食快削黄銅とする。
同じ材質名は、仕様書のほかの箇所にも出てきます。仕様書は3か所すべてで「耐脱亜鉛腐食快削黄銅」と書いており、「黄銅」だけで済ませている箇所はありません。
| 部品 | 弁棒の材質 | 箇所 |
|---|---|---|
| 青銅弁 | 耐脱亜鉛腐食快削黄銅 | 2.2.2(1)(ケ) |
| ファンコイルユニット用ボール弁 | 耐脱亜鉛腐食快削黄銅 | 2.2.19(1) |
| 電動弁 | 耐脱亜鉛腐食快削黄銅またはステンレス鋼材 | 1.2.3.1(3) |
「耐」が付いて初めて、脱亜鉛腐食に耐える材料になります。電動弁ではステンレス鋼材も認められており、こちらは亜鉛を含みません。
残る選択肢2から選択肢4は、仕様書と標準図のどちらにも書かれていない内容です。本記事では、根拠を示せない理由づけを書いていません。正誤は正答肢のとおりに示しています。
詳細は配管材料の記号とは?白管と黒管・SGP-VA/VB/VDの使い分けで扱っています。
青銅弁の弁棒の材質は、仕様書でどう定められているか。
耐脱亜鉛腐食快削黄銅です。公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)2.2.2(1)(ケ)に「青銅弁の弁棒は、耐脱亜鉛腐食快削黄銅とする」とあります。
電動弁の弁本体と弁棒の材質はどうか。
弁本体は鋳鉄または青銅、弁棒は耐脱亜鉛腐食快削黄銅またはステンレス鋼材です。同仕様書1.2.3.1(3)です。弁の耐圧は特記によりますが、特記がない場合は1.0MPaとされています。
ファンコイルユニット用ボール弁は、本体・弁体・弁棒をそれぞれ何でつくるか。
本体は青銅製、弁体(ボール)はステンレス製または黄銅にクロムめっきを施したもの、弁棒は耐脱亜鉛腐食快削黄銅です。同仕様書2.2.19(1)で、呼び径25以下とされています。
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配管や弁の材質は、流体の種類や水質によって選び方が変わります。実務では工事ごとの設計図書と特記仕様書をご確認ください。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年8月