令和8年度(前期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.62は、工作物の改築に伴って生じる廃棄物の種類について、廃棄物処理法上で誤っているものを選ぶ問題です。紙くず・木くず・金属くず・灯油類の廃油が並びます。
この問題は、施行令が「建設業に係るもの」という条件付きで産業廃棄物にしている品目を知っているかを問うものです。紙くずと木くずがその代表です。
引っかけの核心は、問題文の書き出しにある「工作物の改築に伴って生じる」です。この一文があるので、建設業に係る条件がすでに満たされています。
※ 問題文そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢2(誤っているもの)
| 選択肢 | 品目 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|---|
| 1 | 紙くず | 正しい | 施行令第2条第一号。建設業に係るものは産業廃棄物 |
| 2 | 木くず | 誤り | 同第二号。産業廃棄物であって一般廃棄物ではない |
| 3 | 金属くず | 正しい | 同第六号。業種の条件なしで産業廃棄物 |
| 4 | 灯油類の廃油 | 正しい | 施行令第2条の4第一号。燃えやすい廃油は特別管理産業廃棄物 |
誤っているのは選択肢2です。
紙くずと木くずは、施行令に同じ形の括弧書きで並んでいます。
廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令 第2条(産業廃棄物)
一 紙くず(建設業に係るもの(工作物の新築、改築又は除去に伴つて生じたものに限る。)、パルプ、紙又は紙加工品の製造業…に係るもの…に限る。)
二 木くず(建設業に係るもの(工作物の新築、改築又は除去に伴つて生じたものに限る。)、木材又は木製品の製造業(家具の製造業を含む。)、パルプ製造業…に係るもの…に限る。)
どちらの号にも「建設業に係るもの(工作物の新築、改築又は除去に伴つて生じたものに限る。)」と書かれています。問題文が「工作物の改築に伴って生じる」と前置きしているので、木くずも紙くずもこの条件を満たし、産業廃棄物になります。
木くずがこういう書き方になっているのは、同じ木くずでも出どころで扱いが変わるからです。家庭から出る木くずは一般廃棄物ですが、建設現場から出るものは量も性質もまとまっているので、産業廃棄物として排出事業者に処理させます。品目だけでは決まらず、どの業種から出たかで分かれるのがこの2つの特徴です。
選択肢3の金属くずには、この業種の条件が付いていません。第六号に「金属くず」とだけ書かれていて、どこから出たものでも産業廃棄物です。
選択肢4の廃油は、さらに上の区分に入ります。
同施行令 第2条の4(特別管理産業廃棄物)第一号
廃油(燃焼しにくいものとして環境省令で定めるものを除く。)
灯油類は燃えやすいので、除かれる「燃焼しにくいもの」に当たりません。したがって特別管理産業廃棄物として、通常の産業廃棄物より厳しい扱いになります。
工作物の改築で生じた木くずは、一般廃棄物と産業廃棄物のどちらか。
産業廃棄物です。施行令第2条第二号が、建設業に係るもの(工作物の新築、改築又は除去に伴って生じたもの)を産業廃棄物としています。
紙くず・木くずと金属くずでは、条文の書き方がどう違うか。
紙くず・木くずには「建設業に係るもの」などの業種の条件が付きますが、金属くずには条件がなく、どこから出たものでも産業廃棄物です。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月