令和7年度(前期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.62は、「大気汚染防止法」上でばい煙として定められていないものを選ぶ問題です。窒素酸化物・塩化水素・いおう酸化物・一酸化炭素の4つが並びます。
この問題は、ばい煙の定義を3つの号で押さえられるかを問うものです。定義は1つの条文にまとまっており、そこに載っていないものが答えになります。
引っかけの核心は、選択肢4の一酸化炭素です。大気を汚す物質として名前は知られていますが、ばい煙の定義には入っていません。
※ 問題文そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢4(定められていないもの)
| 選択肢 | ばい煙か | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 該当する | 第3号の有害物質(政令で定めるもの) |
| 2 | 該当する | 第3号の有害物質(政令で定めるもの) |
| 3 | 該当する | 第1号にそのまま挙げられている |
| 4 | 該当しない | 一酸化炭素は定義に入っていない |
定められていないのは選択肢4です。
ばい煙の定義は、3つの号でできています。
大気汚染防止法 第2条第1項
この法律において「ばい煙」とは、次の各号に掲げる物質をいう。
一 燃料その他の物の燃焼に伴い発生するいおう酸化物
二 燃料その他の物の燃焼又は熱源としての電気の使用に伴い発生するばいじん
三 物の燃焼、合成、分解その他の処理(機械的処理を除く。)に伴い発生する物質のうち、カドミウム、塩素、弗化水素、鉛その他の人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがある物質(第一号に掲げるものを除く。)で政令で定めるもの
この列挙に一酸化炭素は入っていません。選択肢3のいおう酸化物は第1号にそのまま書かれています。
選択肢1の窒素酸化物と選択肢2の塩化水素は、第3号の「政令で定めるもの」に含まれます。条文の本文に名前が出ているのはカドミウム・塩素・弗化水素・鉛の4つだけで、残りは政令で決まる形です。
ばい煙の3つの号は、次のように性格が分かれています。
| 号 | 物質 | どこから出るか |
|---|---|---|
| 第1号 | いおう酸化物 | 燃料などの燃焼 |
| 第2号 | ばいじん | 燃焼のほか、熱源としての電気の使用にも伴う |
| 第3号 | 有害物質 | 燃焼・合成・分解などの処理(機械的処理を除く) |
第2号に「熱源としての電気の使用に伴い発生する」と入っている点は、電気工事の資格らしい論点です。電気炉のように電気を熱源として使う設備からも、ばいじんは出ます。
第3号の括弧書きにある「機械的処理を除く」にも注意します。ものを削ったり砕いたりして出る粉は、この号のばい煙ではありません。そちらは同じ法律の別の章で「粉じん」として扱われます。
大気汚染防止法のばい煙は、どの3つでできているか。
いおう酸化物、ばいじん、有害物質(政令で定めるもの)の3つです。一酸化炭素は含まれません。
ばいじんは何に伴って発生するか。
燃料その他の物の燃焼、または熱源としての電気の使用に伴って発生します。電気炉のような設備も対象です。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月