令和7年度(前期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.46は、水力発電所の建設工事について、最も不適当なものを選ぶ問題です。接地極の埋設・天井クレーンの設置・心出し・分割輸送の4点が並びます。
この問題は、据付の各段階で何をいつ行うかを問うものです。3つは工事の順序の話で筋が通っており、1つだけ道具の名前が合っていません。
引っかけの核心は、選択肢3のロータリエンコーダです。心出しは軸の中心を合わせる作業で、ここに出てくる測定の道具ではありません。
※ 問題文そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢3(最も不適当なもの)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 正しい | 接地極は基礎掘削のときに埋設する |
| 2 | 正しい | 天井クレーンは主要機器の据付前に設置する |
| 3 | 誤り | ロータリエンコーダは心出しに使う測定器ではない |
| 4 | 正しい | 固定子・回転子は分割して運ぶ |
最も不適当なのは選択肢3です。
心出しは、水車と発電機の回転する軸の中心を、上下でぴたりとそろえる作業です。立軸なら、水車の軸と発電機の軸が一直線に並ばなければ、回したときに振れて軸受をいためます。
この作業でそろえるのは据え付けた機器の位置であって、回っている軸の状態ではありません。選択肢3は、心出しという作業に合わない道具を当てています。
残る3つは、いずれも工事の順序として筋が通っています。
選択肢1と選択肢2は、どちらも「あとからでは間に合わない」ものを先に済ませるという同じ考え方です。工事の順序を問う設問では、この観点で読むと判断がつきます。
汽力発電設備の発電機工事でも、同じ分割輸送の考え方が出ています。平成27年度 1級 No.59 の選択肢1「発電機は、工場で組み立てて試験運転を行ったのち、固定子と回転子及び付属品に分けて現場に搬入した」が正しい肢として並んでいました。工場で組んで確かめてから、分けて運ぶという流れです。
接地工事の接地極を基礎掘削の際に埋設するのはなぜか。
基礎はコンクリートで埋め戻すため、掘っている間に入れておかないと、あとから埋設できないからです。
発電所建屋内の天井クレーンを主要機器の据付前に設置するのはなぜか。
水車や発電機を吊り上げるのがこのクレーンだからです。先に設置しておかなければ機器を据え付けられません。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月