令和7年度(前期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.30は、建物の空調で使用するヒートポンプの原理図で「ア」の名称として適当なものを選ぶ問題です。圧縮機・熱交換器・蒸発器・凝縮器の4つが並びます。
この問題は、冷凍サイクルを構成する4つの機器の並び順を問うものです。順番が頭に入っていれば、図のどこに何があるかは決まります。
図には「膨張弁」だけが名前つきで書かれています。膨張弁の位置が分かれば、その向かい側にあるアも決まります。
※ 問題の図そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢1(適当なもの)
| 選択肢 | 図との対応 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 適当 | 圧縮機。膨張弁の向かい側に置かれる |
| 2 | 該当しない | 熱交換器は図の左右にある2つ |
| 3 | 該当しない | 蒸発器は吸熱する側の熱交換器 |
| 4 | 該当しない | 凝縮器は放熱する側の熱交換器 |
適当なのは選択肢1です。
図は、四角い回路の四隅に機器を置いた形をしています。書き込まれている名前と矢印から、次のことが読み取れます。
冷凍サイクルは、圧縮機 → 凝縮器 → 膨張弁 → 蒸発器 → 圧縮機の順に冷媒が回ります。この並びで膨張弁の向かい側に来るのは圧縮機です。
働きを順に見ると、位置が決まる理由が分かります。
| 機器 | 冷媒に何をするか | 図の位置 |
|---|---|---|
| 圧縮機 | 低圧のガスを吸い込み、高温高圧にして送り出す | ア(上) |
| 凝縮器 | 高温高圧のガスから熱を捨て、液に戻す | 右(放熱側) |
| 膨張弁 | 高圧の液を絞って低温低圧にする | 下 |
| 蒸発器 | 周囲から熱を奪って液をガスに変える | 左(吸熱側) |
圧縮機と膨張弁は、圧力を上げる係と下げる係で対になっています。だから図では向かい合う位置に置かれます。左右の熱交換器は、その2つの間で熱を出し入れする係です。
選択肢2の「熱交換器」は、左右にある2つの器の総称です。アの位置にあるのは熱をやりとりする器ではないので当てはまりません。選択肢3の蒸発器は左(吸熱側)、選択肢4の凝縮器は右(放熱側)で、どちらも位置が違います。
この図は室外で吸熱し室内で放熱しているので、暖房のときの流れです。冷房では四方弁で冷媒の向きを切り替え、室内側が蒸発器、室外側が凝縮器になります。同じ機器が運転の向きで蒸発器にも凝縮器にもなるため、名前は位置ではなく役割で決まります。
冷凍サイクルで膨張弁の向かい側に置かれる機器は何か。
圧縮機です。膨張弁が圧力を下げる係、圧縮機が上げる係で対になっており、その間に凝縮器と蒸発器が入ります。
蒸発器と凝縮器はどう見分けるか。
熱の向きで見分けます。周囲から熱を奪う側が蒸発器、熱を捨てる側が凝縮器です。同じ器が運転の向きでどちらにもなります。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月