令和7年度(後期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.26は、次の建築設備のうち、予備電源を設けなければならない設備として、建築基準法上、定められていないものを選ぶ問題です。
この問題は、停電しても動き続けなければならない設備はどれかを分かっているかを問うものです。分かれ目は火災のときに人が逃げるのに使うかです。
逃げるために要るものは、停電しても止まってはいけません。そうでないものは止まっても構いません。
正解:選択肢4(エスカレーター)
| 選択肢 | 設備 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 電源を必要とする排煙設備 | 予備電源を設けることが定められている |
| 2 | 非常用の照明装置 | 停電時に避難路を照らす。定められている |
| 3 | 非常用エレベーター | 消防隊が使う。定められている |
| 4 | エスカレーター | 避難に使わない。定められていない |
定められていないのは選択肢4です。
建築基準法で予備電源が求められるのは、火災のときに働かないと困る設備です。停電と火災は同時に起きるので、常用電源だけに頼っていては役に立ちません。
建築基準法施行令(排煙設備の構造)
電源を必要とする排煙設備には、予備電源を設けること。
選択肢1はこの規定にそのまま当てはまります。排煙設備が止まれば煙が建物の中に広がり、避難できなくなります。
選択肢2の非常用の照明装置は、停電した廊下や階段を照らして避難路を見えるようにするものです。停電時に働くための設備なので、予備電源がなければ意味がありません。
選択肢3の非常用エレベーターは、高層建築物で消防隊が上階へ上がるために使います。火災時に使う前提の設備なので、こちらも予備電源が要ります。
これに対してエスカレーターは、ふだんの移動のための設備です。火災のときに使うものではなく、むしろ停電したら止まってよい。予備電源は求められていません。
建築基準法施行令には、このほかにも避難階段の照明設備について「窓その他の採光上有効な開口部又は予備電源を有する照明設備を設けること」という定めがあります。窓がなくても停電時に階段が見えるようにするためで、考え方は非常用の照明装置と同じです。
「避難や消火に使うか」で切ると、この形の問題は迷いません。エスカレーター、給排水設備、空調設備といった日常の設備は、予備電源の対象に入りません。
建築基準法で予備電源が求められる設備を3つ挙げよ。
電源を必要とする排煙設備、非常用の照明装置、非常用エレベーターです。
エスカレーターに予備電源が求められないのはなぜか。
ふだんの移動のための設備で、火災時の避難や消火に使うものではないためです。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月