令和6年度(前期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.42は、建設工事における工程管理に関する記述として、最も不適当なものを選ぶ問題です。
この問題は、工期と費用の関係を分かっているかを問うものです。工程を縮めるには人や機械を増やすので、直接工事費は増えます。
選択肢1は「少なくすることができる」と、逆に書いています。
正解:選択肢1(工程短縮で直接工事費が少なくなる)
| 選択肢 | 内容 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 工程短縮で直接費が減る | 直接費は増える。不適当 |
| 2 | 所要日数=全工事量÷1日平均施工量 | 式のとおり。適当 |
| 3 | 人工山積表で稼動人数を平準化 | 労務管理の道具。適当 |
| 4 | 週間工程表の使い方 | 短期の調整に使う。適当 |
不適当なのは選択肢1です。
引っかけの核心は、工期を縮めれば総費用が減ると思い込みやすいところです。費用は2つに分けて考えます。
| 費用 | 中身 | 工期を縮めると |
|---|---|---|
| 直接工事費 | 材料費、労務費、機械費 | 増える(応援、残業、機械の追加) |
| 間接工事費 | 現場事務所、監督員の人件費 | 減る(日数に比例するため) |
2つを足した総工事費は、V字のような形になります。どこかに総費用が最も小さくなる工期があり、これを最適工期(経済速度)といいます。
最適工期より短くすると、直接費の増え方が間接費の減り方を上回るので、総費用は増えていきます。選択肢1が「計画以上の工程短縮」と書いているのは、まさにこの領域の話です。
選択肢2の式は、工程計画の基本です。
所要日数 = 全工事量 ÷ 1日当たりの平均施工量
例:全工事量600m、1日平均30m → 600 ÷ 30 = 20日
選択肢3の人工山積表は、日ごとに必要な作業員の数を棒グラフで積み上げた表です。山が高い日と低い日があると、人の手配に無駄が出ます。余裕のある作業をずらして山をならすことを山崩しといいます。
工程表は期間によって使い分けます。
| 工程表 | 使いどころ |
|---|---|
| 総合工程表 | 工事全体の流れを示す。着工から完成まで |
| 月間工程表 | その月の作業を割り付ける |
| 週間工程表 | 1週間の作業手順、資材の手配、作業員の割当てを具体的に決める |
工期を縮めると直接工事費はどうなるか。
増えます。応援の人員や残業、機械の追加が必要になるためです。減るのは間接工事費です。
最適工期とは何か。
直接工事費と間接工事費を足した総工事費が最も小さくなる工期です。経済速度ともいいます。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月