令和6年度(前期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.12は、変電所において2台の三相変圧器を並行運転する条件として、最も不適当なものを選ぶ問題です。
この問題は、負荷を容量どおりに分担させる条件を分かっているかを問うものです。そのために必要なのはパーセントインピーダンスが等しいことです。
これは、インピーダンスそのものが容量に反比例することを意味します。
正解:選択肢4(インピーダンスが容量に比例)
| 選択肢 | 条件 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 極性が一致 | 違うと短絡する。適当 |
| 2 | 相回転が同一 | 三相ならではの条件。適当 |
| 3 | 定格電圧が等しい | 違うと循環電流が流れる。適当 |
| 4 | インピーダンスが容量に比例 | 反比例。不適当 |
不適当なのは選択肢4です。
引っかけの核心は、条件が「%インピーダンスが等しい」という形で覚えられていて、比例か反比例かを問われると迷うところです。数字を入れると決まります。
令和7年度(後期)No.4で、実際の分担を求める問題が出ています。
| 出題 | 内容と正答 |
|---|---|
| 令和7年度(後期)No.4 | 100kV·Aと300kV·Aの変圧器で200kV·Aの負荷を分担 → 正答2(50kV·Aと150kV·A) |
分担は1:3=容量の比のとおりになっています。並行運転の条件を満たすと、負荷は容量に比例して分かれます。
ここからインピーダンスの向きが決まります。同じ電圧がかかったとき、大きな容量の変圧器ほど大きな電流を流さなければなりません。大きな電流を流すには、インピーダンスが小さい必要があります。
| 変圧器 | 容量 | %インピーダンス | インピーダンスの実値 |
|---|---|---|---|
| A | 100kV·A | 等しい | 大きい |
| B | 300kV·A | 等しい | 小さい(Aの1/3) |
つまりインピーダンスは容量に反比例します。選択肢4の「比例」は逆です。
並行運転の条件を並べると、次のとおりです。
| 条件 | 守らないとどうなるか |
|---|---|
| 極性が一致している | 二次巻線どうしが短絡し、大きな電流が流れる |
| 定格電圧・巻数比が等しい | 電圧差で循環電流が流れ、損失が増える |
| %インピーダンスが等しい | 容量どおりに分担せず、片方が過負荷になる |
| 相回転が同一(三相) | 相がずれて短絡する |
| 角変位が等しい(三相) | 同上 |
下の2つは三相の場合だけ加わる条件です。単相の並行運転では出てきません。
並行運転でインピーダンスと容量の関係は。
反比例です。%インピーダンスが等しいということは、容量が大きいほどインピーダンスの実値が小さいことを意味します。
極性が一致していないとどうなるか。
二次巻線どうしが短絡し、大きな電流が流れます。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月