令和6年度(後期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.45は、クレーンを使用して機材を揚重する場合の玉掛け作業に関する記述として、労働安全衛生法上、誤っているものを選ぶ問題です。
この問題は、玉掛けの業務に必要な資格を分かっているかを問うものです。分かれ目はつり上げ荷重1tです。
1t以上なら技能講習で、特別教育では足りません。
正解:選択肢3(1t以上で特別教育を修了した者)
| 選択肢 | 内容 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ワイヤーロープは安全係数6以上 | 玉掛用具の基準。正しい |
| 2 | 変形・亀裂のある金具を使わない | 使用禁止。正しい |
| 3 | 1t以上で特別教育 | 技能講習が必要。誤り |
| 4 | その日の作業開始前に点検 | 毎日の点検。正しい |
誤っているのは選択肢3です。
玉掛けの業務に必要な資格は、つり上げ荷重で2つに分かれます。
| つり上げ荷重 | 必要な資格 |
|---|---|
| 1t未満 | 特別教育(事業者が行う教育) |
| 1t以上 | 玉掛け技能講習の修了 |
選択肢3は「つり上げ荷重が1t以上であったので、特別教育を修了した者を就かせた」と書いています。1t以上には技能講習が必要なので、これでは足りません。
前の年度で扱った移動式クレーンの運転と、数値の区切りが同じです。
1tを境にする資格
移動式クレーンの運転 … 1t未満は特別教育、1t以上5t未満は技能講習、5t以上は免許
玉掛けの業務 … 1t未満は特別教育、1t以上は技能講習
玉掛けには免許がなく、特別教育と技能講習の2段階だけです。ここが運転の資格と違う点になります。
選択肢1の安全係数6以上は、玉掛用具のワイヤーロープに求められる値です。切れる荷重が、実際にかかる荷重の6倍以上あるということです。
| 用具 | 安全係数 |
|---|---|
| 玉掛用ワイヤーロープ | 6以上 |
| 玉掛用のフック・シャックル | 5以上 |
選択肢4の作業開始前の点検は、玉掛用具に限らず多くの機器で求められます。ワイヤーロープは使うたびに素線が切れたり摩耗したりするので、その日の作業に入る前に必ず確かめます。
この問題は、「1t以上であったので」という理由づけがそのまま誤りになっています。1t以上だからこそ技能講習が要るのに、特別教育で済ませてしまっています。
つり上げ荷重1t以上のクレーンで玉掛けをするのに必要な資格は。
玉掛け技能講習の修了です。特別教育では足りません。
玉掛用ワイヤーロープの安全係数はいくつ以上か。
6以上です。フックやシャックルは5以上です。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月