令和6年度(後期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.35は、熱間圧延形鋼の種類と断面形状略図の組合せとして、日本産業規格(JIS)上、誤っているものを選ぶ問題です。
この問題は、設問文の「熱間圧延」という言葉に気づけるかを問うものです。形が合っていても、作り方が違えば熱間圧延形鋼ではありません。
選択肢のうち1つは、冷間で成形する別の規格の鋼材です。
※ 問題の図そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢3(リップ溝形鋼)
| 選択肢 | 種類 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 等辺山形鋼 | 2辺が同じ長さのL字。熱間圧延形鋼 |
| 2 | 不等辺山形鋼 | 2辺の長さが違うL字。熱間圧延形鋼 |
| 3 | リップ溝形鋼 | 軽量形鋼。熱間圧延形鋼ではない。誤り |
| 4 | H形鋼 | Hの字の断面。熱間圧延形鋼 |
誤っているのは選択肢3です。
鋼材は、作り方で2つに分かれます。
| 分類 | 作り方 | 主なもの |
|---|---|---|
| 熱間圧延形鋼 | 赤熱させた鋼を ロールで押して形にする |
等辺山形鋼、不等辺山形鋼、溝形鋼、I形鋼、H形鋼 |
| 軽量形鋼 (冷間成形) |
常温の薄鋼板を 曲げて形にする |
リップ溝形鋼、軽溝形鋼、軽山形鋼、軽Z形鋼 |
リップ溝形鋼は、コの字の開いた側の先端を内側へ折り返した形の鋼材です。この折り返しをリップと呼びます。
薄い鋼板を曲げて作るので、熱間圧延ではなく冷間成形です。JISでも別の規格に定められており、熱間圧延形鋼の種類には入りません。
リップを付けるのは、薄い板が曲がりやすいのを補うためです。先端を折り返すことで断面が強くなり、軽いまま丈夫にできます。母屋や胴縁など、軽い部材に多く使われます。
設問文の「熱間圧延形鋼」という指定が、この問題のすべてです。
もし設問が「形鋼の種類と断面形状略図の組合せ」だったら、4つとも正しくなる。
「熱間圧延形鋼」と限定しているから、冷間成形のリップ溝形鋼だけが外れる。
図の形そのものは合っているので、図と名前を見比べるだけでは答えが出ません。設問文の限定を読み落とすと、どれも正しく見えて手が止まります。
ちなみに、リップのない溝形鋼なら熱間圧延形鋼です。同じコの字でも、リップの有無で規格が変わります。
熱間圧延形鋼にはどんなものがあるか。
等辺山形鋼、不等辺山形鋼、溝形鋼、I形鋼、H形鋼などです。
リップ溝形鋼のリップは何のためにあるか。
薄い鋼板の先端を折り返して断面を強くし、軽いまま丈夫にするためです。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月