令和5年度(前期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.60は、消防用設備等の設置に係る工事において甲種消防設備士でなければ行ってはならない工事として、消防法上 定められていないものを選ぶ問題です。電源・水源・配管の部分は除かれています。
この問題は、そもそも消防用設備等かどうかを先に見られるかを問うものです。非常用の照明装置は消防法の設備ではありません。
建築基準法の建築設備です。
正解:選択肢1(非常用の照明装置)
> この論点をやさしく解説:消防用設備等の工事着手届とは?対象となる14の設備と期限を整理
| 選択肢 | 工事の対象 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 非常用の照明装置 | 建築基準法の建築設備。消防用設備等ではない |
| 2 | 不活性ガス消火設備 | 消火設備。甲種の対象 |
| 3 | 屋外消火栓設備 | 消火設備。甲種の対象 |
| 4 | 緩降機 | 避難設備(避難器具)。甲種の対象 |
定められていないのは選択肢1です。
甲種消防設備士の資格が要るのは、消防用設備等の工事だからです。まず消防用設備等かどうかを見ます。
選択肢の分け方
不活性ガス消火設備 → 消火設備(消防用設備等)
屋外消火栓設備 → 消火設備(消防用設備等)
緩降機 → 避難設備(消防用設備等)
非常用の照明装置 → 建築基準法の建築設備
4つのうち1つだけが法律そのものが違います。消防法の話ではないので、消防設備士の出る幕がありません。
紛らわしいのは、名前が似た設備が2つの法律に分かれていることです。
| 設備 | 根拠法 | 役割 |
|---|---|---|
| 誘導灯 | 消防法 | 出口の場所を示す |
| 非常用の照明装置 | 建築基準法 | 床面を明るくして避難できるようにする |
| 非常コンセント設備 | 消防法 | 消防隊が電源を取る |
| 非常用の昇降機 | 建築基準法 | 消防隊が上階へ上がる |
「非常用の」で始まる2つが建築基準法です。ここで切り分けられます。
消防設備士には甲種と乙種があります。
甲種 工事と整備・点検ができる
乙種 整備・点検のみ。工事はできない
新しく設置する工事は甲種でなければできません。乙種は既にあるものの手入れだけです。
問題文が「電源、水源及び配管の部分を除く」としているのにも意味があります。
除かれる理由
電源 → 電気工事士の領分
水源・配管 → 管工事の領分
スプリンクラー設備を例にすると、配管は管工事、電源は電気工事、設備そのものは消防設備士と分かれます。1つの設備を複数の資格者で作ります。
甲種と乙種の消防設備士はどう違うか。
甲種は工事と整備・点検ができます。乙種は整備・点検のみで、工事はできません。
問題文で電源・水源・配管が除かれているのはなぜか。
電源は電気工事士、水源や配管は管工事の領分だからです。1つの設備を複数の資格者で分担して作ります。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月