電気工事施工管理技士 独学ガイド|資格のT

  1. HOME
  2. 過去問
  3. > 令和5年度(前期)2級 No.30 トロリ線に要求される性能

令和5年度(前期)2級電気工事施工管理技士 No.30を解説、抵抗は小さく

令和5年度(前期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.30は、電車線路のトロリ線に要求される性能に関する記述として、不適当なものを選ぶ問題です。

この問題のポイント

この問題は、トロリ線が電気を流す電線であることを思い出せるかを問うものです。引っかけの核心は、電気抵抗の大小を逆にしている点にあります

抵抗が大きいと損失になります。

正解:選択肢3

> この論点をやさしく解説:トロリ線に要求される性能とは?耐摩耗性・引張り強度と摩耗の2分類を整理

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 適当 張力をかけて張るので引張り強度が要る
2 適当 パンタグラフがこすれるので耐摩耗性が要る
3 不適当 電気抵抗は小さいことが求められる
4 適当 屋外で風雨にさらされるので耐食性が要る

不適当なのは選択肢3です。

選択肢3のポイント(ここが答え)

トロリ線は、電車に電気を送る電線です。パンタグラフがここに接して電流を取り込みます。

電線である以上、抵抗は小さいほうがよいものです。

抵抗が大きいとどうなるか

 電流が流れると発熱する(電力損失
 電圧が下がって、遠い場所の電車の力が落ちる
 トロリ線自体が熱で伸びる

電車の電流は数百アンペアから千アンペアを超えることもあります。抵抗が少しあるだけで大きな損失になります。

トロリ線に求められる性能を並べると、次のようになります。

性能 向き なぜ必要か
引張り強度 大きい たるまないよう張力をかけて張る
耐摩耗性 大きい パンタグラフがこすれ続ける
電気抵抗 小さい 損失と電圧降下を抑える
耐食性 大きい 屋外で風雨や排気にさらされる

この4つのうち、小さいほうがよいのは電気抵抗だけです。ほかは大きいほうがよいものばかりです。

材料には硬銅が使われます。銅は抵抗が小さく、硬く引いてあるので強度と耐摩耗性も出せます

トロリ線に硬銅を使う理由

 銅     抵抗が小さい
 硬く引く  引張り強度が上がる、すり減りにくい

より強度が要る区間では、銅に少量の錫や銀を加えた合金が使われることもあります。

すり減ったトロリ線は交換します。断面が減れば抵抗が増え、切れる危険も出てくるからです。

覚え方

  • トロリ線は電線。電気抵抗は小さいほうがよい
  • 4つのうち小さいほうがよいのは抵抗だけ。ほかは大きいほうがよい
  • 材料は硬銅。抵抗が小さく、強度と耐摩耗性も出せる

理解度チェック

Q.

トロリ線の電気抵抗が大きいと何が起きるか。

電力損失が増えて発熱します。電圧も下がるので、変電所から遠い場所の電車の力が落ちます。

Q.

トロリ線に硬銅を使うのはなぜか。

銅は電気抵抗が小さく、硬く引くことで引張り強度と耐摩耗性も得られるからです。

電気工事施工管理技士 過去問解説 一覧へ

参考資料

  • 一般財団法人 建設業振興基金「令和5年度 2級電気工事施工管理技術検定 第一次検定(前期)問題」「同 正答肢」
T

無料・独学でまなぶ資格のT

T|運営・編集

電気工事施工管理技士の受検にむけて、過去問と用語を一次資料で確かめながら整理しています。

Topへ >>