令和5年度(前期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.4は、動作原理により分類した指示電気計器の記号と名称の組合せとして、不適当なものを選ぶ問題です。
この問題は、計器の記号がその動作原理を絵にしたものだと分かっているかを問うものです。引っかけの核心は、整流形にダイオードの記号が使われていない点にあります。
整流形は名前のとおり整流素子で示します。
※ 問題の図そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢3
> この論点をやさしく解説:誘導形計器と静電形計器は何が違うのか?指示電気計器の動作原理をJISの定義で分ける
| 選択肢 | 名称 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 電流力計形 | 2つのコイルを表す記号で、名称と合う |
| 2 | 可動鉄片形 | コイルと鉄片を表す記号で、名称と合う |
| 3 | 整流形 | 整流形の記号ではない。整流形はダイオードの記号で示す |
| 4 | 誘導形 | 円板を表す記号で、名称と合う |
不適当なのは選択肢3です。
指示電気計器の記号は、その計器が何で動いているかを絵にしたものです。名称と記号は原理でつながっています。
| 種類 | 記号が描いているもの | 測れるもの |
|---|---|---|
| 可動コイル形 | 永久磁石とコイル | 直流のみ |
| 可動鉄片形 | コイルと鉄片 | 交流(商用周波数の測定によく使う) |
| 電流力計形 | 2つのコイル | 交流・直流の両方。電力計に使う |
| 整流形 | ダイオード | 交流。整流してから可動コイル形で測る |
| 誘導形 | 円板 | 交流のみ。電力量計に使う |
整流形は、交流をいったん直流に直してから可動コイル形の計器で測るしくみです。だから記号にもダイオードが出てきます。
選択肢3に描かれている記号は、この形をしていません。名称と記号の対応が外れているので、これが不適当な組合せです。
ほかの3つは、記号と名称が原理どおりつながっています。
記号の読み方
コイルが2つ → 電流力計形(固定コイルと可動コイル)
コイルと鉄片 → 可動鉄片形
円板 → 誘導形(アラゴの円板が回る)
誘導形は交流でしか使えません。円板を回す力が、交流の磁界の変化から生まれるからです。直流をかけても円板は回りません。
現場では、盤に付いている計器の記号を見るとその計器が直流用か交流用かが分かります。可動コイル形の記号が付いた計器に交流を加えても、正しい値は読めません。
整流形計器はどうやって交流を測るか。
ダイオードで交流を整流して直流にしてから、可動コイル形の計器で測ります。だから記号にもダイオードが使われます。
交流と直流の両方を測れるのはどの計器か。
電流力計形です。2つのコイルの間に働く力を使うので、向きが反転しても振れる向きが変わりません。電力計に使われます。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月