令和8年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.68は、汽力発電設備の発電機工事に関する問題です。この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
この問題は、発電機を工場から現場へ運んで据え付けるまでの手順を問うものです。分解して搬入すること、固定子の心出しと据付、回転子の挿入、付属品の取付けの4つが並びます。
引っかけの核心は1点、回転子をどう入れるかです。手順の順番は合っているので、入れ方を述べた言葉づかいのほうを見ます。
※ 問題文そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢3(最も不適当な記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 工場で組み立てて試験運転をしたのち、固定子・回転子・付属品に分けて搬入する |
| 2 | ○(正しい) | 固定子はタービン側と共に心出しし、脚部を基礎金物に密着させ荷重を均等にする |
| 3 | ×(誤り) | 回転子をいっきに押し込むと固定子のコイルを傷める。少しずつ入れる |
| 4 | ○(正しい) | 回転子を挿入したのち、エンドカバーベアリングや軸密封装置を取り付ける |
選択肢3だけが、作業の進め方として乱暴です。
回転子の挿入は、固定子の内側の狭いすき間に長い軸を差し込む作業です。固定子の内周にはコイルの端部が並んでいて、当てれば絶縁を傷めます。いったん傷めば、その場では直せません。
そのため回転子はクレーンで水平に吊り、位置を見ながら少しずつ送り込みます。滑車とワイヤで引くこと自体は行いますが、いっきに定位置まで押し込むという進め方は、当たりを確かめる余地を無くすので不適当です。
この問題は平成27年度1級No.59と4つの記述がまったく同じで、答えも同じ選択肢3でした。手順を並べた3肢は正しく、入れ方を述べた1肢だけが誤りという作りが、そのまま繰り返されています。
回転子を固定子に挿入するとき、どう進めるか。
クレーンで水平に吊り、位置を確かめながら少しずつ送り込みます。固定子の内周にはコイルの端部があり、当てると絶縁を傷めるためです。
エンドカバーベアリングや軸密封装置はいつ取り付けるか。
回転子を挿入したあとです。先に付けると回転子が入らなくなります。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月