令和8年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.51は、建築物の鉄骨構造に関する問題です。この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
この問題は、ラーメン構造とブレース構造が水平力をどう受けるかを問うものです。ラーメン構造の接合、ラーメンとブレースの部材断面の比較、ブレース構造の三角形、圧縮材の曲げ座屈の4つが並び、前半2つがラーメン、後半2つがブレースの話になっています。
引っかけの核心は1点、断面が大きくなるのはどちらかという比較の向きです。水平力を曲げで受けるか軸力で受けるかの違いが、そのまま断面の大小に出ます。
※ 問題文そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢2(最も不適当な記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | ラーメンは柱と梁を剛に接合し、角度が変わらないようにする |
| 2 | ×(誤り) | 曲げで受けるぶん、ラーメンの柱・梁の断面は大きくなる |
| 3 | ○(正しい) | 三角形は辺の長さが決まれば形が決まる。だから変形しない |
| 4 | ○(正しい) | 圧縮ブレースは曲げ座屈すると急に耐力が落ちる |
選択肢2は比較の向きが逆の記述です。
ラーメン構造は、柱と梁を剛に接合して、地震や風の水平力を部材の曲げで受けます。柱と梁の端部に大きな曲げモーメントが生じるので、それに耐える断面が要ります。
ブレース構造は、柱・梁・ブレースで三角形を組み、水平力をブレースの軸力(引張と圧縮)で受けます。軸力は断面全体が均等に働くので、同じ力を負担するのに必要な断面は小さくてすみます。
この差が部材の大きさに出ます。ラーメンは曲げに耐えるため柱も梁も大きくなり、ブレースは水平力をブレースに任せるぶん柱・梁を小さくできます。かわりに壁の中に斜材が入るので、開口の位置が制約されます。
選択肢2はラーメンの断面が小さくなるとしていますが、大きくなるのがラーメンの側です。ここが誤りです。
ラーメン構造とブレース構造で、柱や梁の断面が大きくなるのはどちらか。
ラーメン構造です。水平力を柱と梁の曲げで受けるため、端部の曲げモーメントに耐える断面が要ります。ブレース構造は水平力をブレースの軸力で受けるので、柱と梁を小さくできます。
ブレース構造が三角形で変形を防げるのはなぜか。
三角形は3辺の長さが決まると形が一つに決まるためです。四角形は辺の長さが変わらなくても平行四辺形にゆがめますが、対角線を1本入れて三角形にすると、辺が伸び縮みしない限り形を変えられません。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月