令和8年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.41は、電気鉄道の直流き電方式に関する問題です。この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
この問題は、直流き電の特徴と課題を問うものです。引っかけの核心は変電所が電源側から見てどんな負荷になるかで、交流き電の課題が混ぜてあることに気づけるかが分かれ目になります。
※ 問題文そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢4(最も不適当な記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 直流なので漏れ電流が向きを変えず、埋設金属体を電食する |
| 2 | ○(正しい) | 直流は位相を気にせず並列にできる。電圧降下も減る |
| 3 | ○(正しい) | 上下線をつなぐと、他の列車が回生電力を受け取りやすくなる |
| 4 | ×(誤り) | 三相をそのまま整流するので平衡。不平衡は交流き電の課題 |
選択肢4は交流き電の課題を直流き電に貼り付けた記述です。
直流き電の変電所は、受電した三相交流をそのまま整流器に入れて直流に変えます。三相の3本から均等に電流を取るので、電源側から見れば三相平衡負荷です。不平衡は生じません。
電圧不平衡が問題になるのは交流き電のほうです。交流き電は三相のうち2本を使って単相で電気を送るため、三相のバランスが崩れます。だからスコット結線変圧器などで2つの単相負荷に分けて、不平衡を抑えます。
選択肢1から3は直流き電そのものの話です。直流だから電食が起き、直流だから並列にでき、直流だから上下線を一括にできます。4だけが交流の側から持ち込まれています。
直流き電方式で三相回路の電圧不平衡が問題にならないのはなぜか。
受電した三相交流をそのまま整流器で直流に変えるためです。三相の3本から均等に電流を取るので、電源側から見れば平衡負荷になります。
上下線一括き電が回生電力の失効対策になるのはなぜか。
回生した電力を受け取る列車の範囲が広がるためです。上り線と下り線をつなぐことで、近くに力行中の列車がいる可能性が高まり、電力が使われずに失効するのを防げます。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月