令和8年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.29は、油入変圧器と比べたモールド変圧器の特徴に関する問題です。この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
この問題は、2種類の変圧器を比べる問題です。引っかけの核心は比べる相手が油入変圧器だという条件で、モールド単体の長所として正しい記述でも、油入と並べると逆になるものがあります。
※ 問題文そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢3(最も不適当な記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 油入は油が振動を吸収し外箱が遮る。モールドは音が出やすい |
| 2 | ○(正しい) | 樹脂の耐熱クラスが高く、許される温度上昇が大きい |
| 3 | ×(誤り) | 巻線が露出しており、油入と比べると感電の危険性は高い |
| 4 | ○(正しい) | 燃える油を使わないので火災の危険性は低い |
選択肢3はモールド単体で見れば長所に聞こえますが、比べる相手が油入変圧器なので逆になります。
油入変圧器は巻線を絶縁油に浸し、鋼板の外箱に密閉しています。モールド変圧器は巻線をエポキシ樹脂で固めたもので、その巻線が外に見える形で据え付けられます。
樹脂は絶縁物ですが、充電部が手の届く位置にあることに変わりはありません。油入は鉄の箱に閉じ込められているので、比べれば油入のほうが触れにくく、モールドのほうが感電の危険性は高くなります。だから防護のさくや囲いが要ります。
問題文は「巻線部が樹脂で覆われており」までは正しく、そこから引き出す結論を取り違えています。覆われていることと、密閉されていることは違うという点が、最も不適当な記述ということです。
モールド変圧器と油入変圧器で、感電の危険性が高いのはどちらか。
モールド変圧器です。巻線が樹脂で固められた状態で露出しているためで、油入変圧器は鋼板の外箱に密閉されています。モールドには防護のさくや囲いが要ります。
モールド変圧器が油入変圧器より勝っている点を挙げよ。
燃える油を使わないので火災の危険性が低いこと、耐熱クラスが高く温度上昇限度値が高いこと、油の保守が要らないことです。騒音や感電の面では油入のほうが有利です。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月