令和7年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.7は、原子力発電に用いる原子炉に関する問題です。この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
この問題は、原子炉の基本(冷却材の役割・減速材の役割・炉型ごとの冷却材・蒸気を作る場所)を問うものです。なかでも引っかけの核心は加圧水型で蒸気をどこで作るかで、沸騰水型と取り違えていないかが分かれ目になります。
※ 問題文そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢4(最も不適当な記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 冷却材は核分裂で生じた熱を炉の外へ運び出す役割を持つ |
| 2 | ○(正しい) | 減速材は高速中性子を衝突でエネルギーを失わせ、熱中性子にする |
| 3 | ○(正しい) | 高温ガス炉は冷却材にヘリウムガスを用いる |
| 4 | ×(誤り) | 加圧水型は炉の外の蒸気発生器で蒸気を作る。「炉の中で直接」は沸騰水型 |
選択肢4の「原子炉の中で直接発生させる」という記述が誤りで、加圧水型で蒸気ができるのは炉の外にある蒸気発生器です。
加圧水型と沸騰水型の違いは、蒸気を作る場所です。名前のとおり、加圧水型は炉内の水に高い圧力をかけています。
圧力をかけるのは炉内の水を沸騰させないためです。沸騰しない高温高圧の水が炉の外へ出て、蒸気発生器で二次側の水に熱を渡します。そこで初めて蒸気ができ、その蒸気がタービンを回します。炉を回る水と、タービンへ行く水は別の系統です。
問題文の「原子炉の中で直接発生させる」は、沸騰水型の説明です。沸騰水型は炉内で水を沸騰させ、その蒸気をそのままタービンへ送ります。系統が1つで構造は簡単ですが、タービン側にも放射性物質が回ります。
加圧水型原子炉では、タービンを回す蒸気はどこで作られるか。
炉の外にある蒸気発生器です。炉内の水は高い圧力で沸騰しないよう保たれ、その熱を蒸気発生器で二次側の水に渡します。炉内で直接蒸気を作るのは沸騰水型です。
原子炉における冷却材と減速材は、それぞれどのような役割を持つか。
冷却材は核分裂で生じた熱を炉の外へ運び出します。減速材は高速中性子を衝突させてエネルギーを奪い、核分裂を起こしやすい熱中性子にします。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月