令和6年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.89は、建設工事から発生する廃棄物の種類に関する記述として、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」上、誤っているものを選ぶ問題です。
この問題は、木くずが業種で分かれることを分かっているかを問うものです。建設業から出る木くずは産業廃棄物です。
一般廃棄物になるのは、対象の業種以外から出た場合です。
正解:選択肢3(足場材の木くずは一般廃棄物)
| 選択肢 | 廃棄物 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | PCBが付着したコンクリート破片 | 特別管理産業廃棄物。正しい |
| 2 | 灯油類などの廃油 | 引火性がある。正しい |
| 3 | 足場材の木くずは一般廃棄物 | 建設業なので産業廃棄物。誤り |
| 4 | 梱包材の紙くずは産業廃棄物 | 建設業から出るもの。正しい |
誤っているのは選択肢3です。
引っかけの核心は、木くずも紙くずも家庭から出れば一般廃棄物なので、同じ感覚で読んでしまうところです。この2つはどの業種から出たかで区分が変わります。
| 廃棄物 | 建設業から出た場合 | それ以外から出た場合 |
|---|---|---|
| 木くず | 産業廃棄物 | 一般廃棄物になることがある |
| 紙くず | 産業廃棄物 | 一般廃棄物になることがある |
| がれき類 | 産業廃棄物 | 業種を問わず産業廃棄物 |
木くず、紙くず、繊維くずなどは業種が限定されている産業廃棄物です。建設業、パルプ・紙の製造業、木材業などから出たものが産業廃棄物になります。
選択肢3の足場材は建設工事に使うものなので、そこから出た木くずは産業廃棄物です。同じ木くずでも、オフィスから出た木製家具の破片なら一般廃棄物になります。
選択肢4の紙くずも同じ考え方です。梱包材の紙は建設工事に伴って出たものなので産業廃棄物です。この問題では、木くずと紙くずを並べて、片方だけ区分を間違えて書いています。
選択肢1と2は特別管理産業廃棄物です。産業廃棄物のうち、爆発性、毒性、感染性など人の健康や生活環境に被害を生じるおそれがあるものが指定されています。
| 特別管理産業廃棄物の例 | 理由 |
|---|---|
| PCBが付着したもの | 毒性が強く、分解されにくい |
| 廃油(引火点70℃未満) | 引火のおそれがある |
| 廃石綿等 | 飛散すると健康被害を生じる |
PCBは古い変圧器やコンデンサの絶縁油に使われていました。電気設備の改修で出てくることがあるので、電気工事では特に注意が要ります。付着したコンクリートの破片も、ふつうのがれき類ではなく特別管理産業廃棄物として扱います。
特別管理産業廃棄物は、保管の方法も委託する相手も別に定められています。許可の種類が違うので、通常の産業廃棄物の業者には委託できません。
建設工事で出た足場材の木くずはどの区分か。
産業廃棄物です。木くずは業種が限定されていて、建設業から出たものは産業廃棄物になります。
PCBが付着したコンクリート破片はどう扱うか。
特別管理産業廃棄物です。通常のがれき類とは別で、保管方法も委託先の許可も異なります。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月