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令和6年度 1級電気工事施工管理技士 No.88を解説、違約金は定められない

令和6年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.88は、建設業における使用者に関する記述として、「労働基準法」上、誤っているものを選ぶ問題です。

この問題のポイント

この問題は、労働契約に違約金を定められるかを分かっているかを問うものです。労働基準法は賠償予定を禁止しています

金でしばって辞められなくする契約を防ぐためです。

正解:選択肢3(違約金を定めることができる)

各選択肢の正誤

選択肢 内容 解説
1 使用者=事業主のために行為をするすべての者 定義のとおり。正しい
2 満18歳未満は年齢証明書を備え付ける 年少者の保護。正しい
3 違約金を定めることができる 賠償予定の禁止。誤り
4 満16歳以上の男性は交替制で深夜に使用可 深夜業の例外。正しい

誤っているのは選択肢3です。

選択肢3のポイント(ここが答え)

引っかけの核心は、契約なのだから当事者が自由に決められるはずだと考えてしまうところです。労働契約ではこの自由が制限されています

労働基準法は、労働契約の不履行について違約金を定めることも、損害賠償額をあらかじめ決めておくことも禁じています。これを賠償予定の禁止といいます。

禁止する理由は、金を理由に労働者が辞められなくなるのを防ぐためです。「途中で辞めたら100万円」という契約があれば、働き続けるしかなくなります。労働者が自分の意思で職場を選べなくなるので、契約自体を無効にしています。

ただし、実際に損害が発生した場合に、その損害の賠償を請求すること自体は禁じられていません。禁止されているのは「あらかじめ額を決めておくこと」です。

選択肢1の使用者の定義は幅が広く、社長だけでなく現場代理人や職長のように、労働者に指示を出す立場の人も含みます。労働基準法の義務は、その立場にある人すべてにかかります。

選択肢2は年少者の保護です。満18歳未満を使うときは、年齢を証明する戸籍証明書を事業場に備え付けます。年齢によって働ける範囲が変わるので、確かめられる状態にしておきます。

選択肢4は深夜業の例外です。

対象 深夜業(午後10時〜午前5時)
満18歳未満(原則) 使用してはならない
満16歳以上の男性 交替制なら使用できる

交替制であれば、夜勤が続かず順番に回ってくるので、体への負担が抑えられるという考え方です。この例外は男性に限られています。

覚え方

  • 違約金も賠償額の予定も禁止。実際に生じた損害の請求は別
  • 使用者には職長など指示を出す立場の人も含む
  • 深夜業は満16歳以上の男性が交替制なら例外

理解度チェック

Q.

労働契約に違約金を定められないのはなぜか。

金を理由に労働者が辞められなくなるのを防ぐためです。実際に生じた損害の賠償を請求すること自体は禁じられていません。

Q.

満18歳未満で深夜業ができるのはどんな場合か。

満16歳以上の男性を交替制で使用する場合です。夜勤が続かないので負担が抑えられるという考え方です。

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参考資料

  • 一般財団法人 建設業振興基金「令和6年度 1級電気工事施工管理技術検定 第一次検定問題(午後の部)」「同 正答肢」
  • 労働基準法 第10条・第16条・第57条・第61条
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