令和6年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.58は、図に示すネットワーク工程表に関する記述として、最も不適当なものを選ぶ問題です。
この問題は、イベント8から出ている経路を数え落とさないかを問うものです。8からは作業Nのほかに、9へ向かうダミーが出ています。
そのダミーのぶん、8の最遅完了時刻は14日になります。
正解:選択肢4(イベント8の最遅完了時刻は15日である)
| 作業 | 経路 | 所要日数 |
|---|---|---|
| A | 1→4 | 2日 |
| B | 1→3 | 3日 |
| C | 1→2 | 2日 |
| D | 2→3 | 3日 |
| E | 4→6 | 2日 |
| F | 3→5 | 2日 |
| G | 2→8 | 2日 |
| H | 5→6 | 2日 |
| I | 6→7 | 3日 |
| J | 5→9 | 2日 |
| K | 7→9 | 2日 |
| L | 7→10 | 5日 |
| M | 9→10 | 3日 |
| N | 8→10 | 2日 |
| O | 10→11 | 3日 |
| ダミー | 3→4、8→9 | 0日(点線) |
まず最早開始時刻を、番号の小さいほうから順に出します。入ってくる経路が複数あるときは、最も遅く着くほうを採ります。
最早開始時刻
①=0
②=0+2(C)=2
③=max(0+3(B), 2+3(D))=5
④=max(0+2(A), 5+0(ダミー))=5
⑤=5+2(F)=7
⑥=max(5+2(E), 7+2(H))=9
⑦=9+3(I)=12
⑧=2+2(G)=4
⑨=max(7+2(J), 12+2(K), 4+0(ダミー))=14
⑩=max(12+5(L), 14+3(M), 4+2(N))=17
⑪=17+3(O)=20 → 工期は20日
次に最遅時刻を、終わりから逆に引いていきます。出ていく経路が複数あるときは、最も早く出なければならないほうを採ります。
最遅時刻(イベント8まで)
⑪=20
⑩=20−3(O)=17
⑨=17−3(M)=14
⑧=min(17−2(N), 14−0(ダミー))=min(15, 14)=14
引っかけの核心は、イベント8から作業Nだけを見て17−2=15としてしまうところです。8からは9へ向かうダミーも出ています。ダミーは日数0ですが経路としては生きているので、9の最遅時刻14がそのまま8の制約になります。15と14の小さいほうを採って14日です。
選択肢1から3と5も確かめておきます。
| 選択肢 | 内容 | 計算 |
|---|---|---|
| 1 | クリティカルパスは2つ | C→D→F→H→I→L→O と C→D→F→H→I→K→M→O がどちらも20日 |
| 2 | ③④の最早開始は5日 | ③=5、④=5(ダミーで③に引かれる) |
| 3 | ⑦の最遅開始は12日 | min(17−5(L), 14−2(K))=12 |
| 5 | 作業Mのトータルフロートは0日 | 17−14−3=0 |
クリティカルパスが2つになるのは、イベント7から10へ向かう2つの道の長さが等しいからです。Lで直接行くと5日、KとMを通ると2+3=5日で同じになります。
イベント8の最遅完了時刻が15日ではなく14日になるのはなぜか。
8から9へ向かうダミーがあるためです。9の最遅時刻14がそのまま制約になり、作業Nから求めた15より小さい14を採ります。
この工程表の工期は何日か。
20日です。C→D→F→H→I→L→O の経路で 2+3+2+2+3+5+3=20日になります。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月