令和6年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.31は、図に示す需要家の受電方式の名称として、最も適当なものを選ぶ問題です。
この問題は、2回線がどこから出ているかを読み取れるかを問うものです。図の変電所は1つで、そこから2回線が出ています。
同じ変電所から出ているので同系統です。
正解:選択肢3(同系統常用・予備受電方式)
| 図の要素 | 意味 |
|---|---|
| 変電所は1つ | 電源は1系統。ここから2回線が出ている |
| 需要家にCBが2つ | 2回線それぞれから受けられる |
| CB1は常時閉、CB2は常時開 | 片方だけで受電し、もう片方は待たせている |
引っかけの核心は、2回線あるという見た目だけでループ受電と読んでしまうところです。2回線かどうかではなく、片方が開いているかどうかで名前が分かれます。
図ではCB2が常時開です。ふだんはCB1の側だけで受電していて、そちらが停電したらCB2を閉じて切り替えます。常に使う回線が常用、待たせている回線が予備です。
| 方式 | 電源 | 見分け方 |
|---|---|---|
| 同系統常用・予備 | 同じ変電所 | 変電所が1つ。片方の遮断器が常時開 |
| 異系統常用・予備 | 別々の変電所 | 変電所が2つ。片方の遮断器が常時開 |
| 開ループ受電 | 環状の配電線 | 線が環になっていて、どこか1か所が開いている |
| 閉ループ受電 | 環状の配電線 | 環がすべて閉じていて、両方向から電気が流れる |
選択肢4の異系統との違いは、変電所が1つか2つかだけです。図の変電所は点線の枠が1つで、中の電源記号も1つです。ここから2台のCBを通って2回線が出ています。
異系統にすると、変電所そのものが故障したときにも受電を続けられます。同系統では変電所が止まれば2回線とも止まるので、守れるのは配電線の事故までです。そのぶん設備は簡単で費用も抑えられます。
選択肢1と2のループ受電は、線のつながり方が違います。ループでは配電線が環になっていて、需要家はその環の途中にぶら下がります。図の2回線は環になっておらず、変電所から右へ伸びているだけです。
開ループは、環のどこか1か所を開いておく方式です。事故が起きたら開く場所を移して停電範囲を切り離します。閉ループは環を閉じたまま両方向から送るので切り替えの時間がなく無停電ですが、保護継電器の仕組みが複雑になります。
同系統と異系統の常用・予備受電方式は何で見分けるか。
電源の変電所が1つか2つかです。異系統なら変電所そのものの故障にも対応できます。
閉ループ受電方式の利点は何か。
環を閉じたまま両方向から送るので、切り替えの時間がなく無停電で運転を続けられることです。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月