令和5年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.61は、ネットワーク工程表におけるクリティカルパスの日数(所要工期)を求める問題です。応用能力問題なので選択肢が5つあります。
この問題は、合流するイベントでどちらを取るかを分かっているかを問うものです。複数の矢印が入るイベントでは、いつも大きいほうを取ります。
それを左から順に繰り返すだけです。
正解:選択肢4(30日)
| 作業 | 区間 | 日数 | 備考 |
|---|---|---|---|
| A / B / C | ①→② / ③ / ④ | 4 / 8 / 5 | 出発の3本 |
| D / E | ②→③ / ②→⑤ | 5 / 7 | ②から2本 |
| F / G | ③→⑥ / ③→⑦ | 6 / 6 | ③から2本 |
| H / I / J | ④→⑦ / ⑤→⑩ / ⑥→⑧ | 7 / 8 / 4 | 中盤 |
| K / L / M / N | ⑦→⑨ / ⑧→⑩ / ⑨→⑩ / ⑩→⑪ | 5 / 5 / 6 / 4 | 終盤 |
破線のダミー作業が⑥→⑤と⑧→⑨にあります。
左から順に、各イベントの最早開始時刻を求めます。
前半
① = 0
② = 0+4(A) = 4
③ = max(0+8(B), 4+5(D)) = max(8, 9) = 9
④ = 0+5(C) = 5
③でさっそく合流します。Bの8日よりDを経由した9日のほうが大きいので、③は9日目です。
中盤
⑥ = 9+6(F) = 15
⑤ = max(4+7(E), 15(ダミー)) = max(11, 15) = 15
⑦ = max(9+6(G), 5+7(H)) = max(15, 12) = 15
⑧ = 15+4(J) = 19
⑤には②からのEとダミーの2本が入ります。ダミーは日数0ですが、時刻はそのまま伝えます。⑥の15日目がそのまま⑤へ届くので、Eの11日目より大きい15を取ります。
終盤
⑨ = max(15+5(K), 19(ダミー)) = max(20, 19) = 20
⑩ = max(15+8(I), 19+5(L), 20+6(M)) = max(23, 24, 26) = 26
⑪ = 26+4(N) = 30
所要工期は30日です。⑩には3本が入るので、3つとも計算して大きいものを取ります。
引っかけの核心は、⑩に入る3本のうちIの経路(23日)だけを見ると27日という選択肢1が出てしまうところです。合流点では入ってくる矢印を全部数えないと最大が決まりません。
クリティカルパスをたどると次のようになります。
| 経路 | 計算 |
|---|---|
| ①→②→③→⑦→⑨→⑩→⑪ | A4+D5+G6+K5+M6+N4 = 30日 |
各合流点でどちらを選んだかを見れば、③はD、⑦はG、⑨はK、⑩はMという具合に、勝った側をつなぐだけでクリティカルパスが出てきます。
ダミー作業は日数を持たない矢印です。作業の前後関係だけを表します。⑥→⑤のダミーは「Fが終わらないとIを始められない」という意味です。
| 項目 | 扱い |
|---|---|
| 所要日数 | 0日 |
| 時刻の伝わり方 | そのまま伝わる。合流の候補として数える |
ダミーを見落とすと、⑤が11日目のままになって計算が狂います。破線も1本の矢印として数えることが要点です。
複数の矢印が入るイベントの最早開始時刻はどう決めるか。
入ってくる経路をすべて計算し、いちばん大きい値を取ります。1本でも見落とすと工期が短く出てしまいます。
ダミー作業は計算でどう扱うか。
所要日数は0ですが、時刻はそのまま伝わります。合流点では他の経路と並べて比べる候補の1つとして数えます。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月